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今週のひとこと

部下に、できない理由を弁解させて

はいけない。どうすればできるのか

を考え、答えさせよう。





☆ 「なぜ?」ではなく「どうやって?」
  ― 部下とのコミュニケーションのポイント

こどもがテーブルからコップを落とした時、「コップが落ちた」と言い訳をすることが多いでしょう。本当は、コップを持つ手が滑ったり、手を当てたりしてしまい「落とした」のでしょうが、責任を回避しようと自分の行動ではなく、自分と関係の無い事象にしてしまうことがあります。では、こどもの言葉に対し、親が返す言葉で一番多いものは何でしょうか。それは、「なぜ落としたの?」です。険しい表情でそう言われてしまうと、こどもは「ごめんなさい」としか言えません。

部下育成も同じです。部下がミスを起こした際、「なぜそんなことをしたのか」と聞くと、「すみません」としか返ってこないでしょう。そして、それが繰り返されると、部下は無意識に防衛本能を働かせ、ウソや言い訳じみた返答をしてしまいがちです。
しかし、ここで「何のためにそうしたのか」と聞くと、相手の考えを聞くことができ、問題の解決にもつながります。


「なぜ(Why)」という言葉を、人や、その人の行動に対して使うと否定をしているような関係性になってしまいます。「なぜ」よりも、「何のために」を心掛けてください。そして、同じことを繰り返さないためにも、次は「どうやって(How)」するのかを考えさせ、学びの機会としてみてはいかがでしょうか。

コンサルティング戦略本部
コンサルタント
井上 禎也





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滋賀県大津市にあるオプテックスグループ本社のエントランス前にて。
タナベ経営 代表取締役社長 若松 孝彦(左)と、オプテックスグループ 代表取締役会長兼CEO 小林 徹氏(右)

センシング技術のファーストコールカンパニー
― 開発力とセグメント力で未見のニッチ市場を開拓 ―


卓越したセンシング技術(必要なものだけを検知する技術)をコアコンピタンスとするオプテックスグループは、防犯・自動ドアセンサーで世界をリードする開発型企業だ。同社は世界15カ国に拠点を構え、グループ会社29社を展開。約80カ国に製品・サービスを供給している。ROE(自己資本当期純利益率)8.7%、自己資本比率78%(いずれも2015年12月期連結決算)という健全経営を実現する同社の経営方針について、代表取締役会長兼CEOの小林徹氏に伺った。



世界初・遠赤外線による自動ドアセンサーを開発

若松 オプテックスグループは屋外用防犯センサーで世界シェア40%、自動ドアセンサーでは30%(国内シェア60%)を誇るファーストコールカンパニーです。1979年に創業され、その翌年に世界初となる遠赤外線を利用した自動ドアセンサーの開発に成功。わずか3年でトップシェアを獲得されました。世界初の発明はどのように生まれたのですか。

小林 私は前職で(波長が短い)近赤外線に関するモノづくりに携わっており、赤外線技術研究会(現・一般社団法人日本赤外線学会)に所属していました。日本各地の大学の先生や大企業の研究者と交流する中で、主に軍事用として使われていた遠赤外線を知り、「民生品に活用できないか」と興味を持ちました。その後、展示会でわれわれのセンサーを見た人から「自動ドアに応用できないか」と打診されたのが開発のきっかけになりました。

若松 当時の自動ドアは、ゴムマットを踏むことによって開閉する足踏み式が主流でした。遠赤外線を利用することによる競争力は、どこにあったのですか。

小林 足踏み式は重さによってドアが開閉するため、比較的軽い子どもや女性は検知されにくいというデメリットがありました。また、ハイヒールの刺激や雨などによる浸水によって壊れやすく、埋め込み式のためメンテナンスや交換が大変だという課題もありました。非接触の遠赤外線センサーにすることで、人を検知する精度が上がり、故障も減って、メンテナンスが簡単になったと大変好評でした。

若松 新しい技術で、既存製品の不満、不便、不快を解決したわけですね。まさに技術によるソリューションであり、オプテックスグループのビジネスモデルの原点となるアプローチです。

小林 ただ、遠赤外線には温度や湿度の変化で誤作動が起こりやすいデメリットがありました。高温多湿の日本の夏に使用できる遠赤外線センサーの開発は難しいチャレンジであり、開発に成功した後も改良を続けました。売り上げは1年目が700万円でしたから、当然赤字。改良を続けながら販路を広げて2年目は1億8000万円、満足できるレベルの商品ができた3年目には5億円まで拡大しました。珍しい要素技術への着目と、自動ドアに加えて遠赤外線をセキュリティーと組み合わせ、防犯用センサーのマーケットを開拓した点が早期に黒字化できたポイントです。

若松 ソリューション技術を駆使して、マーケットのないところにマーケットを創造した。独創性とベンチャースピリットですね。そして、掛け合わせ、組み合わせの技術で立ち上がりが早かった点も非常に大切です。

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鳥の目と蟻(あり)の目でニッチトップ企業へ

若松 現在は、センシング技術を生かしてセキュリティー、自動ドア、FA(ファクトリーオートメーション)という3本柱を中心に事業を展開されています。タナベ経営では「1T3D戦略」と呼び、1つの技術で3つのドメイン(事業領域)を攻略するナンバーワン戦略として提言しています。

小林 ある大学の先生が冗談で「センサーは千差万別」とおっしゃっていた通り、使う人や用途によってセンサーを変えることが重要です。どのセンサーにも一長一短がありますから。

若松 センサーの特性と目的を掛け算することでバリエーションが広がっていきます。マーケットを細分化して専門性を高めることで商品のラインアップは広がり、総合力が高まります。私たちも「高度の専門化と高度の総合化」を経営理念に掲げています。本来、専門化と総合化の並列は矛盾するもの。しかし、実際の経営においては、この両方が競争力を高める源泉となります。大変共感します。

小林 当社ではこれを「鳥の目と蟻の目」と表現しています。開発においては全体と細部、この2つの視点を持つことが大事です。私は資金も経営資源もない、"無い無い尽くし"から起業しました。トップシェアを取らない限り事業の継続は難しいので、開発する「もの選び」は特に重要でした。商品の種類やお客さまをセグメントした上で、体力に合ったところを狙う方法は今も同じです。

若松 シェアの観点は重要です。売上高の大きさは市場規模に比例するため、企業本来の競争力は測れません。経験科学上、中堅企業がシェア20%を超えるとトップ企業に近づくと提唱していますが、オプテックスはシェア30%を目標に置かれています。30%までいくとプライスリーダーになれます。シェアが粗利益を決め、その粗利益を確保する上でも値決めは非常に重要です。実際、オプテックスの粗利益率は50%を超えています。

小林 新しいことに挑戦する体力を維持するため、損益分岐点比率70%を基準の1つに置いています。これを意識して、製品の値決めやビジネスモデルの考案を行っています。またトップシェアを取ると、知名度が上がって営業が楽になる。小さくてもいいから、まずはトップシェアを意識したセグメントをつくることが大事だと思います。"千切り経営"と言いますか、物事の原因を細かく突き止めていけば、課題を必ず解決できます。ここは蟻の目でしっかりと見ていくことです。

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海外売上高比率70%地域特有のニーズに合わせる

若松 海外においてもトップシェアを獲得されています。売上高に占める海外比率が約7割に上るなど、名実ともにグローバル企業です。

小林 現在は15カ国に営業拠点があり、販売先は約80の国・地域に広がりました。社員の半数は海外の人材です。

若松 事業分野も広がり、かつ海外拠点が増えてくると、海外マーケットでの地域密着戦略とグループ全体としての組織戦略のバランスが大きなポイントになりますね。

小林 現状は自動ドア、セキュリティー、FAというモノづくりの3本柱と、営業面ではEMEA(欧州、中東、アフリカ)と米国、アジア、日本という地域に分けて統括するマトリクス組織です。2017年1月にホールディングス化しましたので、今後は地域や市場を細分化して専門化する一方、持ち株会社であるオプテックスグループを中心に全体最適を目指していきます。

若松 今後は、どのような組織を目指してデザインされていくのですか。

小林 4つの事業会社をさらに分社化していきます。例えば、自動ドアとシャッターなど商品をより細かく分けたり、セキュリティーでは原子力発電所のような高性能を求めるハイエンド用と、家庭用に分けたりするなどです。商品によってニーズや販路が全く異なりますから、事業会社として独立させることで特有のニーズに応えられる体制に変えていきます。また、分社化することで事業会社間の融合もしやすくなると期待しています。昨今、あらゆる技術が出てきています。その流れに対応できる組織に変えていかなければいけません。一方、情報システムや資材の共有化、生産体制の一本化など効率化にもグループ全体で取り組んでいきます。

若松 マーケットに近い部分は子会社化する一方、バックヤードやインフラ的な部分は持ち株会社がコントロールすることで、より開発に集中していくということですね。
その一方で、2015年は英国のガーダソフトビジョンや京都のシーシーエスを子会社化するなど、M&Aにも積極的に取り組んでいらっしゃいます。ただ、これらはもともと別の企業ですから、社風やカルチャーを共有することがなかなか難しい。裏返せば、「そこを押さえると成功する」という意見もあります。
グループ全体の規模が大きくなる中、小林イズムといいますか、オプテックスの考え方をどのように共有されているのですか。

小林 2016年の夏に一時期中断していたIGBC(インターナショナル・グループ・ビジネス・カンファレンス)を復活させました。国内外のグループ会社の社長や幹部が70人くらい集まって4日間にわたり相互理解を深めるもので、各社が置かれている市場環境や新しい事業開拓について知る良い機会となりました。

若松 IGBCは組織横断的な取り組みであり、次世代の経営者育成といった面でも効果が期待できますね。そこでオプテックススピリットの「夢を持て」「創造せよ」「成長せよ」「自己を確立せよ」「外部を活かせ」「ゆとりを持て」の精神を浸透していくのですね。

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  • オプテックスグループ 代表取締役会長兼CEO
  • 小林徹(こばやし とおる)氏
  • 家電メーカー・防犯機器メーカー勤務を経て1979年にオプテックスを設立、代表取締役社長に就任。2017年1月より持ち株会社体制へ移行し、オプテックスグループ代表取締役会長兼CEOに就任。1980年に遠赤外線を用いた自動ドア用センサーを世界で初めて開発し、『世の中のお困りごとを解決し、安全・安心・快適な社会づくりを創造』をキーワードに「社会にないものをつくる」「人のやっていないことをやる」ことを実践している。2004年には藍綬褒章を受賞。
  • タナベ経営 代表取締役社長
  • 若松孝彦(わかまつ たかひこ)
  • タナベ経営のトップとしてその使命を追求しながら、経営コンサルタントとして指導してきた会社は、業種を問わず上場企業から中小企業まで約1000社に及ぶ。独自の経営理論で全国のファーストコールカンパニーはもちろん金融機関からも多くの支持を得ている。関西学院大学大学院(経営学修士)修了。1989年タナベ経営入社、2009年より専務取締役コンサルティング統轄本部長、副社長を経て現職。『100年経営』『戦略をつくる力』『甦る経営』(共にダイヤモンド社)ほか著書多数。


他社ができない分野を極めソリューション型企業へ脱皮

若松 コアコンピタンスであるセンシング技術を生かした機器や装置の開発に加え、近年はソリューションの提案へと事業領域を広げられています。今後の展開についてお聞かせください。

小林 われわれの標語は「安全・安心・快適な生活環境の創造」ですが、現状のセキュリティーには事後通知の範囲を超えていないものが多い。われわれは事前抑止をコンセプトにしており、事故や事件が起こる前に防ぐことを目指しています。城に例えると、「外堀を固める」といえますね。

若松 根本的な課題解決を目指すということですね。特に注力していく分野はありますか。

小林 今後もセンサー技術を深掘りしていきますが、われわれにしかできない分野を極めていくことが1つ。比較的、参入障壁が低い屋内用よりも、誤作動しやすいため高い技術力が求められる屋外用で圧倒的な強さを出していきたい。また、センシングだけでは目に見えないため何が起こったのか分かりませんが、カメラを加えることでより高いソリューションを提供できます。モノとインターネットをつなげるIoTではなく、当社ではセンサーとインターネットをつなげる「IoS」。通信技術が進歩したことで、ソリューションという視点においてはビジネスチャンスが増えているといえます。

若松 今、マーケットには非常に多くのニーズ、シーズがあるわけですから、先見性を持った社員や戦略リーダーを育てていくことが大事です。

小林 まずは中間層の育成が課題ですね。グループ全体で高い理念を掲げていますが、それを実現するために各社員がどう行動するかというところまで十分にブレークダウンできていません。そこを引っ張る中間層を強化し、継続的に発展していきたいと考えています。

若松 あと2年で40周年を迎えられますが、オプテックスグループのビジョンをお聞かせください。

小林 持続的成長をする会社であってほしいと思います。私自身は発明が好きなので、世の中にないものを発明して受け入れられ、それによって売り上げが上がることの喜びを大切にしています。会社の規模が大きくなると、そればかりを優先することはできませんが、基本的には「世の中にないものを生み出す喜び」を社員にも味わってもらいたいと願っています。

若松 オプテックススピリットが国を越え、グループ全体がソリューション型グローバル企業として、ますます発展されることを祈念しております。

PROFILE

  • オプテックスグループ㈱
  • 所在地:〒520-0101 滋賀県大津市雄琴5-8-12
  • TEL:077-579-8000(代)
  • 設立:2017年(旧オプテックス:1979年)
  • 資本金:27億9827万円
  • 売上高:277億9300万円(連結、2015年12月期)
  • 従業員数:1287名(連結、2015年12月末現在)
  • 事業内容:各種センサーの製造・販売
  • http://www.optex.co.jp/group/








タイアップでヒット作をつくる

左から菅野氏、タナベ経営 小谷、吉岡
左から菅野氏、タナベ経営 小谷、吉岡

数々の人気映画を配給してきたワーナー ブラザース ジャパン。ヒット作を生み出すためにプロモーションは不可欠だが、その手法が大きく変化しようとしている。過渡期を迎えた映画プロモーションを読み解く鍵は「脱予告」と「コラボ」にあった。

米メジャー映画会社ながら本格的な邦画配給に乗り出す

言わずと知れた米国の大手映画会社であるワーナー・ブラザースは、1923年にワーナー4兄弟によって設立された。往年の映画ファンにはなじみの深い『カサブランカ』、『スーパーマン』シリーズ、『ダーティハリー』シリーズ、『ハリー・ポッター』シリーズなど、時代ごとにヒット作を配給してきた。

日本法人が設立されたのは1992年。その後、米メジャー映画会社として初めて本格的な邦画の製作・配給にも乗り出す。『デスノート』『るろうに剣心』などの大ヒット作を次々と生み、邦画配給の興業収入は洋画とほぼ同額を誇るまでに成長している。

「今や邦画の配給なしに当社は成り立たないほどです。随分前から若い人たちの間で洋画よりも邦画への関心が高まってきています。また、映画を宣伝するプロモーションの在り方も大きな変革期を迎えているといえます」

現在の映画業界の動向を説明するのはワーナーブラザースジャパンの菅野泰史氏(マーケティング本部アシスタントマネージャー)。今後は旧来、映画の公開時に取られてきた手法とは異なるアプローチの必要性を感じているという。

映画プロモーションにおけるSNS活用の重要性

映画宣伝で最も重要な要素が2つある。劇場予告とテレビCMだ。映画の見どころを流すことで、観客や視聴者の期待感を醸成するわけである。

「劇場予告は映画ファンに対する告知として効果的です。映画人口はずっと横ばい状態なのですが、1年に何本もの映画を観賞するコアな映画ファンと、ほとんど見ない層に二極化しています。コアな映画ファンに対しては劇場予告が効果的です。一方のテレビCMは公開直前に大量に流すことで、不特定多数の人たちに期待感をもたらすことができます」(菅野氏)

劇場予告は、多くの観客動員を果たしたヒット映画で予告編を流すと、そのヒット作と同じ数の観客が知ることになる。予告編を観た人が

「次はこの映画を観てみたい」という気持ちになり、ヒット作が連鎖するという現象が起きているという。

また業界の常識として、大ヒット作の条件は、有名な原作やテレビの人気ドラマ・アニメの映画化であることだと言われてきた。ところが、こうした従来のヒット作の条件には一切当てはまらず、周囲の予想を超えて大ヒットしたのがアニメ映画『君の名は。』(東宝)である。

この映画は、テレビドラマや人気小説を原作にしたものでもないオリジナル作品の上に、ストーリーの核心部分をほとんどメディアでは伝えてこなかったという。なぜ大ヒットしたのだろうか?

「作品としての質の高さは言うまでもありませんが、プロモーションの在り方も画期的でした。後半のある大きな仕掛けが徹底的に隠されていたので、劇場に行って新鮮なストーリーを楽しむということにお客さんは熱狂したのだと思います。その感動がSNSを通じてクチコミで広まった。これまで私たちは、事前の認知度が興行成績を左右すると考えてきましたが、むしろ自分で発見した喜びから自発的なSNSの拡散につながったのがヒットに貢献したのではないでしょうか」(菅野氏)

映画のプロモーションの在り方が、大きな変革期を迎えているのは間違いないようだ。

ワーナー ブラザース ジャパン ワーナー・ブラザース映画 マーケティング本部 プロダクト・マネージメント アシスタントマネージャー 菅野 泰史氏
ワーナー ブラザース ジャパン
ワーナー・ブラザース映画 マーケティング本部
プロダクト・マネージメント アシスタントマネージャー
菅野 泰史氏

映画プロモーションは新たな時代を迎えている

劇場予告やテレビCMが映画宣伝の王道だが、実はもう1つ有効なプロモーションがある。企業とのタイアップである。

「テレビCMなどは『この映画は面白いよ』という製作側の押し付け感が出てしまうのに対して、企業とのタイアップは商品パッケージで映画を告知したり、店舗でキャンペーンを行ったりして企業の顧客層に対する映画のアピールが可能です。つまり、生活のシーンの中でさりげなく告知することができます。それによって『今、この映画がはやっているんだ』というブーム感をつくれるのが大きな魅力。従って企業タイアップはテレビCMとは全く違うチャネルなのです。この企業タイアップでタナベ経営には大変お世話になっています。私たちは企業の事業や顧客層についてはあまり詳しくないので、思いもよらぬ企業とのタイアップを提案していただき大いに助かっています」(菅野氏)

タナベ経営がワーナー ブラザー スジャパンに提案した企業タイアップで成功を収めたのが、2013年に劇場公開されたアニメ映画『銀魂(ぎんたま)』だった。同作品は『少年ジャンプ』に連載されていた漫画の映画化ということもあり、若者に人気がある。そこに大手回転ずしチェーンとのタイアップをタナベ経営が提案。すしを5皿食べるごとに1回抽選でき、オリジナルタオル、レジャーシート、クリアファイルなどの景品が当たるというキャンペーンを映画公開前に展開した。

当初に想定した映画の観客層は、原作ファンの若者が中心。一方の回転ずしチェーンはファミリーが主な顧客層である。このタイアップ企画によって得られた効果は2つ。まず、少年漫画のターゲット層に、今までにない方法で映画の告知ができた。そして、回転ずしチェーンも景品目当てで店に訪れた新規若年層を取り込むことができ、双方の売り上げに貢献することとなった。異なる顧客層を持つ2社のタイアップによって、Win-Winの関係が成立したのだ。

また最近では、『バットマンvsスーパーマン』や、2016年9月に公開したばかりの『スーサイド・スクワッド』などでも、タナベ経営がワーナーブラザースジャパンに対して、クリアファイルや劇場スタッフが着るTシャツなどのノベルティーを提案。こうした数々の映画で連携を行うなど、2社は強固な信頼関係を築き上げている。

『銀魂』プロモーションで前売特典として使われたグッズ © 空知英秋/ 劇場版銀魂製作委員会
『銀魂』プロモーションで前売特典として使われたグッズ
© 空知英秋/ 劇場版銀魂製作委員会
『バットマンvs スーパーマン』の来場者特典プロモーショングッズ TM & © DC COMICS ©2016 WARNER BROS. ENT, ALL RIGHTS RESERVED
『バットマンvs スーパーマン』の来場者特典プロモーショングッズ
TM & © DC COMICS
©2016 WARNER BROS. ENT, ALL RIGHTS RESERVED
『スーサイド・スクワッド』の公開イベント用プロモーショングッズ ©WBEI TM
『スーサイド・スクワッド』の公開イベント用プロモーショングッズ
©WBEI TM

3月公開の『ひるね姫』も新たな手法でヒットを狙う

現在、菅野氏とタナベ経営が進めているのは、2017年3月に公開予定のアニメ映画『ひるね姫』である。この映画は、2020年の東京オリンピックを3日後に控えた夏の日から物語が始まる。この作品も『君の名は。』と同様、劇場オリジナル作品である。

「作品には自信を持っています。ファンタジー要素もありますが、なにより、若い人たちに共感してもらえる等身大のキャラクターが魅力的です。そして、劇場で初めて観た方には、新鮮な感動を生む仕掛けもあります。企業タイアップや各種ノベルティーには積極的に取り組みたいと考えています。ノベルティーに関してはすでにタナベ経営からさまざまな提案をいただいています。さらに今後は、映画の舞台である岡山県や倉敷市と連携したプロモーションも企画中で、面白い展開になるかもしれません」(菅野氏)

映画プロモーションの在り方が大きく変化する今、新たな仕掛けを模索する菅野氏。「『FCC REVIEW』の読者である経営者で興味のある方がいらっしゃれば、ぜひコラボしたいですね」と言う。その表情には映画宣伝のプロフェッショナルとしての自信がみなぎっていた。

2017年3月劇場公開予定の『ひるね姫』
2017年3月劇場公開予定の『ひるね姫』

PROFILE

  • ワーナー ブラザース ジャパン 合同会社
  • 所在地:〒105-0003 東京都港区西新橋1-2-9 日比谷セントラルビル
  • TEL:03-5251-6431(代)
  • 設立:1992年
  • 資本金:2億7200万円
  • 社員数:240名(2016年3月現在)
  • 事業内容:映画上映賃貸業、映画輸入配給等、映画ビデオ・DVDの企画制作・販売、テレビ放映権・ブロードバンド向け映像配信権のライセンス事業、キャラクター商品のライセンス管理、邦画/ アニメ/ オンライン/ 家庭用ソフト/ モバイルコンテンツ事業、ワーナーブラザースプロパティーの利用許諾及び管理
  • https://warnerbros.co.jp/


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映画やアニメなどのコンテンツプロパティーと企業のタイアップは、大きな効果を発揮する可能性がある手法です。モノからコトへと人々の関心が移るにつれ、これまで主流であったチラシやノベルティーの製作・配布から、市場機会や体験機会の提供へとタイアップの内容も変化してきています。映画業界に限らず、ヒットする商品・サービスの販促活動は常に変化しています。タナベ経営SPコンサルティング本部では、さまざまな切り口からタイアップを提案し、新たな体験機会を提供しています。






今週のおすすめ

 

 



チームを成果に導く若手リーダーたちへ。

チームリーダースクール

リーダーに必要なスキルを素早く体得させ、強い職場づくりにかかせない人材を育成します。
これまでの立場から認識を一新!真のリーダーへ変革します。

『チームリーダースクール』

2017年度は全国10会場で開催! 〔全3回コース〕
北海道(2018年1月)・仙台(12月)・東京(2018年1月)・新潟(9月)・名古屋(7月)・金沢(7月)・大阪(7月)・広島(12月)・福岡(7月)・那覇(9月)

 『チームリーダースクール』の詳細・お申込みはこちら

 



日本、そして世界のファーストコールカンパニーを研究する!

新たな事業価値を創造し、ファーストコールカンパニーとなる第一歩を、タナベ経営がプロデュースいたします。
ビジネスの最前線を走る企業の視察やトップコンサルタントによる講義、視察先企業・研究会に参加いただいた企業との交流を通じて、ビジョンをかたちにする戦略が見つかるはずです。

『戦略ドメイン&マネジメント研究会』

2017年9月スタートコース、お申込受付中です!

 『戦略ドメイン&マネジメント研究会』の詳細はこちら

 



生産性向上を実現する働き方改革

食品・フードサービス成長戦略セミナー

> 緊 急 開 催 < 長時間労働是正の取り組みについて学ぶセミナー

「人件費が上がる」「業種的に難しい」「売上が下がる」と長時間労働是正へのイメージは企業経営としてはネガティブなものが多いのが実情です。しかし、実は、本質的に問題解消を行なうことで、「組織力・人材力を高めるチャンス」となるケースが増えています。
このセミナーではそのような取り組みについて学んでいただきます。

『 長時間労働是正の取り組みについて学ぶセミナー 』

◆と き:2017年5月30日(火)10:00~17:10
◆ところ:秋葉原UDX南ウイング(東京都千代田区)

『長時間労働是正の取り組みについて学ぶセミナー』の詳細・お申込みはこちら

資料請求・お問合せはこちらをご覧ください。

 



企業の持続的成長を実現する戦略的事業承継モデル

企業の持続的成長を実現する戦略的事業承継モデル

事業承継を単目的ではなく経営戦略全体に視野を広げることで、サービスの幅を広げ、付加価値を高めることが可能になります。本セミナーでは、そのスキームとはどういうものかを通じ学んでいただきます。

『 企業の持続的成長を実現する戦略的事業承継モデルを学ぶセミナー 』

◆と き:2017年6月1日(木)
◆ところ:株式会社タナベ経営 大阪本社

『企業の持続的成長を実現する戦略的事業承継モデルを学ぶセミナー』の
詳細・お申込みはこちら

 



タナベ経営主催 ビジネスモデルイノベーション研究会 特別企画

イノベーター企業のビジネスモデル視察ツアー

サンフランシスコ・シリコンバレー イノベーター企業のビジネスモデル視察ツアー
世界が注目する イノベーション企業の「現場」を体感できる6日間。
このような方はご参加ください!!
・世界の最新ビジネスモデルを学びたい。
・世界最先端のイノベーションエリアを体感したい。
・新たなビジネスモデルの潮流を捉えたい。

『 イノベーター企業のビジネスモデル視察ツアー 』

◆と き:2017年9月18日(月)~23日(土)

『イノベーター企業のビジネスモデル視察ツアー』の
詳細・お問合せはこちら

 



選ばれる「食」の価値を創る!

食品・フードサービス成長戦略セミナー

食品・フードサービス成長戦略セミナー

『ロイヤルカスタマー倍増戦略』
~ 食の価値を創るシーン価値・開発価値・トップブランド構築 ~

□ 成熟と変化が加速する国内市場において2019年までにいかに突き抜ける価値を創り上げるか
□ 課題マーケットを明確に設定し、マーケットから選ばれる価値としてのブランドを構築する
□ こだわりで成功しているブランディング戦略を学ぶ

◇と き:2017年5月24日(水)・25日(木)
◇ところ:AP東京丸の内(東京都千代田区)

『食品・フードサービス成長戦略セミナー』の詳細・お申込みはこちら

 



タナベ経営の事業承継は、"目線"が違います

100年経営を目指す事業承継ビジョンセミナー

タナベ経営は事業承継を"企業の持続的成長を実現する長期戦略"と捉え、相続税対策や株価対策に偏らず、経営理念やビジョンを軸にヒト・モノ・カネという経営資源をバランス良く承継するソリューションを提供します。

『 100年経営を目指す事業承継ビジョンセミナー 』戦略財務研究会~存続の技術編~

◆と き:2017年5月25日(木)、7月6日(木)
◆ところ:富士ソフトアキバプラザ(東京・秋葉原)

『100年経営を目指す事業承継ビジョンセミナー』の
詳細・お申込みはこちら

資料請求・お問合せはこちら