2017.10.27





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KPIマネジメント


「受注を○○百万円増加」「粗利益率○○%アップ」「不良率○○%改善」......。こういう文言で、方針アクションプランのテーマ設定が終わっていないだろうか。

これらはあくまでも結果である。結果をチェックすることはもちろん重要だが、もっと大事なのはそこに至るプロセスのチェック&アクションである。「一生懸命頑張っています」では、プロセスの進捗が見えない。PDCAを回すためには、プロセスごとの目標の数値化(指標化)が必要となる。これがKPIだ。Key Performance Indicatorの略称で、日本語では「重要業績評価指標」といわれ、多くの企業で導入が進んでいる。

事例を挙げると、ある住宅会社はイベント参加者の着座率とクレーム率をKPIにしており、ある卸会社は毎月の見積もり提出件数と受注率をKPIにしている。また、ある設備工事会社はメンテナンス売上比率を、あるプラスチック製造会社は新製品売上比率をKPIにしている。このように、業種・業態(ビジネスプロセス)や重点方針によりKPIは違ってくる。要は、1社ごとに違うということだ。そして、これらのKPIは部門や機能に落とし込み、PDCAを回さねばならない。

KPIの改善が直ちに業績向上に結び付くとは限らない。顧客満足向上、社員の能力やスキル向上のKPIであれば、なおさら業績に表れるまで時間差が生じるだろう。すぐに結果が見えないからといって安易な変更に走らず、少し長い時間軸で成果を見極めてほしい。

加えて、PDCAが正しく回るようになるまでに2、3年はかかるものだ。継続して実施し、KPIの改善が業績向上につながったとき、業績改善のPDCAを正しく回せたことになる。

責任者が「打った手が正しかった」と実感することは、業績向上のみならず、組織の成長を促す。そして、年度予算・方針の品質も格段に向上する。

結果管理のみの経営から卒業し、ぜひKPIマネジメントを取り入れていただきたい。


■筆者プロフィール
タナベ経営 コンサルティング戦略本部
東北支社長代理
藤井 健太 Kenta Fujii
クライアントとビジョンを共有し、その実現を支援することを使命とする。特に、全社視点からのストーリー構築、具現化に向けた方針策定から管理までのマネジメントシステム構築を得意としている。また、実行推進においてのきめ細かな指導と着実な支援展開が、クライアントから高い評価を得ている。