vol.2 愛がなければ感動は伝わらない
ジャパネットたかた 前代表取締役社長 髙田 明氏
 × タナベ経営 代表取締役社長 若松 孝彦

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覚悟がないとミッションは貫けない

 

若松 ジャパネットたかたは事業そのものが「ビジネスモデルブランド」でありながら、分割払いの金利負担といった「サービスブランド」も数多く開発されました。さらなるブランド戦略が必要ですね。

 

髙田 企業の価格競争は、もう限界にきています。「日本一安い」と打ち出せば、必ず他社が同じことをするため、差別化も図れません。企業の評価は、お客さまとどこまで信頼関係をつくれるか。価格とサービスが一気通貫につながらないと評価されない時代が来るでしょう。今後は付加価値が重要になります。

 

若松 髙田社長が取り組んでこられた「商品に新たなストーリーを創り、語ることで価値を示すこと」は付加価値そのものです。

 

髙田 企業が選んだモノの価値に、お客さまがお金を払われる。金額に見合った価値を提供できれば、私たちだけの価値ではなく、生産者の価値にもなる。その価値観の共有は重要です。誠実に真実を貫き通し、本当の価値を見抜く力を持たねばなりません。

 

若松 どんな商品もミッションを持って生まれてきています。ミッションがなくなると商品寿命も尽きます。その大切さを、どのように組織に浸透させているのですか。

 

髙田 経営者には、覚悟が要りますね。覚悟がないと、ミッションや理念を貫く企業にはなれません。なかなか難しいですが、ブレない心で前進していく気持ちが必要でしょう。
世阿弥の言葉にあるように「自分が見ている目=我見」とは別に、「見られている目=離見」があります。「企業はこうあってほしい」という消費者が求める目を忘れたとき、我見に走る。その瞬間に売れなくなります。「安いです」と言っても、通じなくなる。見られている目を理解し、自分で見ることです。さらに、「見せる目=離見の見」も重要です。どう自分を見せるのか。これはテレビ通販だけでなく、全ての商売の本質だと考えます。

 

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