vol.6 ブランドを磨き、感動を創造
変化と成長を続ける100年企業
久原本家グループ本社 河邉 哲司氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2016年4月号

 

 

オンリーワンのモノづくりで感動を創造

 

 

 

若松 当社の創業者・田辺昇一は、「良い店は客を変えない、良い客は店を変えない」とよく言っていました。久原本家は実店舗と通販の両方で、真に顧客密着のリージョナルなビジネスモデルをつくれるのではないでしょうか。実現すれば、類似店が現れても顧客は離れません。

 

河邉 当社はお客さまとの関係性をもっと強くしていかなければなりません。実店舗においては接客も重要ですが、「久原本家でないと」といわれるようなオンリーワンのモノづくりを徹底的に行っていくつもりです。

 

 ここで直販の良さが発揮されます。流通に乗せると、普通は1年の賞味期限が必要でしょう。しかし、直販だと賞味期限が短くても商品を提供できます。おいしさや感動の違いは明白ですよね。そこにビジネスチャンスがあると思っています。

 

若松 現在、企業には、ソリューション価値を提供できるか、つまり顧客が抱える課題を解決できるところまで商品・サービスの価値を高められるかという課題があると同時に、「感動」という価値の創造も求められています。福岡という地域から感動を生み出している久原本家の今後のビジョンを教えてください。

 

河邉 さらに新しいブランド事業を創造しようと考えています。あとは海外進出です。2016年の夏、ベトナムにレストランを出店する予定です。これからも、さまざまなことに挑戦し、良いこと、悪いことをしっかりと整理した上で、後進に道を譲ろうと思います。それが久原本家の次なる100年の礎となるでしょう。

 

若松 私たちはコンサルティングの経験から「ファーストコールカンパニーはナンバーワンブランド事業を創造し続ける会社」と提言しています。「戦略は実行」です。組織規模が大きくなってくると、ブランド価値を保つためにも、社員の皆さんの実行力がますます重要になってきますね。

 

河邉 従業員に対しては、とにかく感謝の一言です。「売り上げが伸びても決してそこに甘んじることなく、お客さま目線で『当たり前』以上に接するように」と言い続けています。

 

若松 最後に、社長という仕事に対する思いをお聞かせください。

 

河邉 社長の役割は2つあります。1つは先頭で旗を立てて走っていく。もう1つは後ろから皆をグッと支えていく。引っ張り、押して支える、両方が必要です。新しく入社する社員を「わが家へようこそ」と歓迎する会社でありたいと願っています。

 

若松 私は「神の導き、仏の後押し型のリーダーシップ」と呼んでいますが、大変共感します。その企業文化を150年、200年と続け、より醸成されることを祈念いたします。本日はありがとうございました。

 

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(株)タナベ経営 代表取締役社長
若松 孝彦(わかまつ たかひこ)
タナベ経営のトップとしてその使命を追求しながら、経営コンサルタントとして指導してきた会社は、業種を問わず上場企業から中小企業まで約1000社に及ぶ。独自の経営理論で全国のファーストコールカンパニーはもちろん金融機関からも多くの支持を得ている。関西学院大学大学院(経営学修士)修了。1989年タナベ経営入社、2009年より専務取締役コンサルティング統轄本部長、副社長を経て現職。『100年経営』『戦略をつくる力』『甦る経営』(共にダイヤモンド社)ほか著書多数。

 

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