vol.7 創業140周年。最良のユニフォームメーカーを志すファーストコールカンパニー
トンボ 近藤 知之氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2016年5月号

 

最良の人材が最良の価値を生み出す

 

若松 学生服、スポーツウエア、ヘルスケアウエアという3つの主力事業を着実に発展させるのは組織と人材です。商品開発や技術伝承の面で、その力をどう維持・伸長しようとお考えですか。

 

近藤 一番は優秀な人材の確保です。例えば、当社では2008年ごろ、生産工場での技術伝承が難しくなりました。原因は、国内の人材不足により、海外からの就労者を増やしたことでした。彼・彼女らは3年ほどで母国に帰ってしまい、工場に技術が定着しなかったのです。そこで考え方を改め、家政科や被服科出身の日本の高校生を対象にした採用活動を強化しつつ、総合職の社員と同等の教育を行う機会を増やしました。するとモチベーションが上がって社員が定着し、縫製や段取りの仕方など現場発で高品質・高効率な生産を可能にするさまざまなアイデアが出てくるまでになったのです。現在の当社は、そうした人材に支えられています。

 

若松 技術者としてのプロ意識の醸成に成功されたわけです。技術の伝承には、採用から教育にわたる人事制度の積極的な見直しが不可欠であり、進化させ続けることが重要です。

 

近藤 その後もインストラクター制度やマイスター制度をつくって熟練技術者の育成に力を注いでいます。今後は、より具体的に将来像を描いてもらえるよう、待遇面を踏まえた明確なキャリアステップを整備し、提示していこうと考えています。

 

若松 トンボは他のアパレル企業と異なり、安易に海外に工場を広げず、国内生産を大きな強みとしています。全社が「技術集団」になっている。そのモノづくりの力とノウハウを大いに発揮していただきたいと思います。

 

 

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