vol.7 創業140周年。最良のユニフォームメーカーを志すファーストコールカンパニー
トンボ 近藤 知之氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2016年5月号

 

「衆知型全員経営」を軸に、常に「次代」を創造する組織

 

若松 経営幹部の育成を独自の方法で進めておられますね。タナベ経営が提唱するジュニアボードやビジョンボードもうまく活用されています。

 

近藤 役員候補者を育成するビジョンボードや、部課長を幹部候補に育てるジュニアボード、その登竜門となる幹部候補生スクールとも、タナベ経営との連携でうまく機能しています。当社は同族企業ではないので、そうしたステップで誰もが経営の中枢を目指せることを明示するのは、社員の経営能力の向上と会社の持続的成長に欠かせません。

 

若松 近藤社長や歴代の経営陣とディスカッションすると、次代、すなわち「次の世代の経営体制をどうするか」というテーマになることが多い。これは歴史ある会社の特徴です。事業承継は企業の最大の課題ですが、トンボが幾度もその節目を乗り切り、歴史を刻んでこられた秘訣は何でしょうか。

 

近藤 ひと言で表せば「衆知型全員経営」と言えるでしょう。当社は常に社員に対して「ガラス張りの経営」を心掛けてきました。私の代になってからも、悪いことほど優先的に社長へ報告するよう指示したり、若手社員との食事会を開いてコミュニケーションを深めたりしています。そうしたことを通じて、会社の現状と今後の方向性を互いに認識・議論し合うことが何より大事です。個人的に、社長業はワンサイクル3年と考えています。次の3カ年の経営計画は、2016年5月の140周年記念パーティーで全社員に発表する予定です。伝える骨子は、現在の年商250億円から300億円企業になるためにどうすべきか。私の代で終わることのない、先々を見据えた計画にしたいと考えています。

 

若松 CSR(企業の社会的責任)にも積極的ですね。子どもたちに「とんぼ」を描いて出品してもらう『「WE LOVEトンボ」絵画コンクール』も継続しておられます。何をするにしても、一度取り組むと継続されることがトンボの強みです。

 

近藤 同コンクールは2015年で第30回を迎え、1986年の第1回から累計で約254万点もの作品をご応募いただきました。トンボの文化事業の1つとして継続していきたいと考えています。

 

若松 10年後には、さらに大きな節目の150周年を迎えられます。英国の元首相ウィンストン・チャーチルの言葉に「過去をより遠くまで振り返ることができれば、未来もそれだけ遠くまで見渡すことができるだろう」というものがあります。これからも歴史に学びながら、未来の歴史をつくり続け、200年企業へと持続的に成長されることを期待しています。「変化を経営する会社、トンボ」の未来がますます楽しみです。本日はありがとうございました。

 

(株)タナベ経営 代表取締役社長 若松 孝彦(わかまつ たかひこ)

(株)タナベ経営 代表取締役社長
若松 孝彦(わかまつ たかひこ)
タナベ経営のトップとしてその使命を追求しながら、経営コンサルタントとして指導してきた会社は、業種を問わず上場企業から中小企業まで約1000社に及ぶ。独自の経営理論で全国のファーストコールカンパニーはもちろん金融機関からも多くの支持を得ている。
関西学院大学大学院(経営学修士)修了。1989年タナベ経営入社、2009年より専務取締役コンサルティング統轄本部長、副社長を経て現職。『100年経営』『戦略をつくる力』『甦る経営』(共にダイヤモンド社)ほか著書多数。

 

 

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