vol.10 多角化と国際化の100年ブランド企業、変化と成長のグローバルビジョンで200年へ挑む
キッコーマン 堀切 功章氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2016年8月号

 

創業の精神と変化の創造が次の100年をつくる

 

若松 「過去の実績は、必ずしも未来を保証しない」「未来は予測するためではなく、創るためにある」。私はこれが経営の原則だと考えます。次の100年を見据えた取り組みを聞かせてください。

 

堀切 当社の経営陣が多角化と国際化という戦略を選択したのは50年以上前。つまり、半世紀前の意思決定が、現在のキッコーマンを形成したのです。われわれの役目も半世紀先、1世紀先という視点で会社の在り方を探索すること。その時代に「どうありたいか」「どうあるべきか」を議論しています。これまでの100年を振り返ることも大切ですが、本当に意義があるのは、次の100年をどうするかを考えることです。

 

最近の変化は非連続的でスピードが速いため、変化が起きてから対応していては手遅れです。故に、変化の先取りが必要ですが、これは至難の業。一番確実なのは、自分で変化をつくり出すことです。エクセレントカンパニーと呼ばれる会社は、マーケットそのものも含めて、自らの手で変化を創り出しています。

 

若松 同感です。そうしないとライバルや環境に陳腐化させられてしまいます。これからは、子どもへのブランド浸透が重要度を増していくでしょう。ボリュームゾーンは高齢者ですが、子どもはかけがえのない“未来”なので最重要視すべきです。

 

堀切 当社は2005年に「食育宣言」を行い、現在のコーポレートスローガンである「おいしい記憶をつくりたい。」を食育スローガンとして掲げました。食育の重要性は、さまざまな教育現場で証明されていますが、実行するのは難しい状況です。そのような課題を解決するため、当社の社員が「しょうゆ博士」として小中学校で出前授業を行い、食の大切さを訴求する「キッコーマンしょうゆ塾」などを展開しています。

 

若松 世界的なリーディングカンパニーであるキッコーマンには食育を普及させる使命(ミッション)があり、それが存在意義にもつながります。食の未来を切り開く使命を実現し、世の中になくてはならないキッコーマンであり続けることをお祈りします。本日は誠にありがとうございました。

 

PROFILE

  • キッコーマン㈱
  • 所在地:〒278-8601 千葉県野田市野田250
  • TEL:04-7123-5111
  • 設立:1917年
  • 資本金:115億9900万円
  • 売上高:4083億7200万円(連結、2016年3月期)
  • 従業員数:5933名(2016年3月31日現在)東証1部上場
  • http://www.kikkoman.co.jp/

 

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