vol.16 創業300年。
近江商人の魂を今に引き継ぎ、
「人格」と「変化」で飛躍し続ける歴史企業
小泉 植本 勇氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2017年4月号

 

パイオニア精神の発揮で積極果敢な海外展開

 

若松 時代の変化に経営をどう合わせていくかは、企業の生命線です。そのような意味で小泉は海外進出も早かったですね。特に中国で合弁会社を設立した日本企業の先駆けではなかったでしょうか。

 

植本 滋賀県と中国・湖南省が友好提携関係にあった縁で私が音頭を取り、1986(昭和61)年、現地に日本法人として第1 号の縫製合弁会社を設立しました。現在は、中国でのアパレル生産の主力を2001年設立の江蘇省の工場に移していますが、積年の協力関係が実を結び、おかげさまでフル操業の状態。中国が広大な消費市場であることにも注目し、志を新たに現地内販に力を入れ始めたところです。

 

若松 アパレル生産は中国沿海部の人件費高騰から、近年ASEAN諸国やバングラデシュに拠点を移す動きが活発になっているようですね。そんな中で今、「ポスト中国」として注目されているのがインドです。インドは2020年代には中国を抜いて人口世界一になるとみられていますし、日本企業で進出しているところはまだ少なくて可能性が非常に大きいですね。

 

植本 当社の場合はすでに中国での投資を終えていますので、人件費の上昇コストも回収できています。ASEAN諸国での生産は結局、原材料を中国に頼らざるを得ませんのでコストと時間がかかるのです。インドでの先鞭を付け、2007年に北西部のジャイプールに検品センターを開設し、現在は営業支店や工場も設置するなど力を入れています。

 

若松 アパレル事業においても先々をにらんだ、チャンスを逃さない海外戦略をいち早く進行させています。先に伺った照明や生活家電と同様、時代の変化に敏感に対応する姿勢は小泉グループの根幹になっているようですね。

 

 

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