Vol.5 フジパングループ

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すぐに答えを求めず、
じっくりと考えることができる人材を育成

 

フジパングループ本社 人事部 統括課長 松原 伸 氏

フジパングループ本社
人事部 統括課長
松原 伸 氏

離職率低下を目指し、若手教育を強化

 

愛知県名古屋市に本社を構える製パン大手、フジパングループ。「行列の出来るベーカリーに対抗できる商品」をコンセプトとした、モチっとした食感の食パン『本仕込』が人気商品だ。主力である袋詰めのパンを製造する「ホールセール」、スーパーマーケットや百貨店などで焼きたてパンを提供するベーカリー事業の「リテイル」、コンビニエンスストアなどに提供する弁当・おにぎりを製造する「デリカ」、さらに自社商品や大手外食チェーンの資材などを届ける「ロジスティックス」という4つの事業を展開。全国に工場や事業所を配し、従業員数は1万6000名を超える。

 

同社は労働集約型産業であるため、定着率に課題を抱えていた。パンの製造技術に関する教育は、1982年設立の「フジパン高等職業訓練校」や外部の研修なども取り入れて充実しているものの、社員数の増加や事業の多角化に伴い、育成をさらに強化する機会が必要となっていた。

 

「もともと人事部門の業務は採用をメーンとしていました。ところが、勤続3~5年で退職してしまう人が多く、改善が必要だと感じて若手社員の育成に取り組み始めたのです」

 

そう話すのは、人事部統括課長の松原伸氏である。具体的には、入社2年目以降の社員に対して人生観や仕事観を教えるフォロー研修を実施し、離職率の低下を目指した。

 

「リーマン・ショック後の景気低迷という要因もありましたが、入社3年時での離職率が10%台になるほど大幅に改善されました」(松原氏)

 

また、大卒者は人事部で採用し、高卒者は各現場で採用するため、本社だけでなく各現場でも人材教育に当たるように仕組みを変えた。「当時は多くの反発がありました。しかし、現場が育成についていろいろ考えることこそが重要と捉え、改革を貫いたのです。結果、業態が異なる分野での専門的な教育も充実するようになりました」と松原氏は語る。

 

そのほか、内部監査の際に非正規社員などと面談し、現場の声を聞く取り組みをスタートした。目と耳で実態を知り、それを現場にフィードバックしているのである。

 

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