Vol.17 介護福祉サービス

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2017年2月号

 

ジュニアボードが課題解決に大きな成果

 

現在、藤井氏は重要な案件に対する率直な意見や、社員の夢・思いなどを語り合える場づくりに取り組んでいる。

 

その実現に大きな効果を上げているのがジュニアボードだ。藤井氏と約10名の拠点長・拠点長候補者がメンバーとなり、タナベ経営のサポートを受けながら、月2回×6カ月を1タームとして、計3タームを実施。収益性の向上と業績基盤づくり、社員満足度の向上、事業の総合的なサービス体系の確立をテーマとする“足元の業績固め”と、新規事業の勉強と検討をテーマとする“将来の事業”に挑んだ。

 

「大きな成果として挙げられるのは、事業の総合的なサービス体系を『ゆうゆうトータルサポート』という体系にまとめ、社員とお客さまへ訴求する骨組みをつくったこと」と藤井氏は言う。ここに同社が抱えていた課題が垣間見える。

 

「それまでは事業ごとに動いていたため、会社全体を見渡す視野を持つことが難しい状況でした。経営陣も事業の相乗効果を把握できなかったくらいです」と常務取締役経営企画部部長の柳川智昭氏は述べる。会社のブランディングを含めた社内情報の整理と訴求が求められたのだ。

 

ゆうゆうトータルサポートの構築は、こうした課題を解決に導いた。さらに構築の過程で「支え合う幸せを形にします」というテーマを見つけ、現在、外部と連携して新たな支援事業を模索している。

 

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常務取締役 経営企画部 部長
柳川 智昭氏

 

若手社員にもっとチャレンジを促す仕組み

 

藤井氏は「拠点長が参加するジュニアボードで決めたことは、現場に伝わりやすい」と実感している。拠点間で無駄なコストをカットして経費削減を競うコンテストを開催したり、営業車に貼るステッカーのデザインを社員から募集したり、イベント委員会を結成して地域のイベントに社員が積極的に参加できる仕組みをつくったりと、社員の満足度向上にも一役買っている。また、ジュニアボードに参加することで視野が広がり、顧客の課題を解決するためのアイデアを意欲的に発表するようになり、幹部候補生スクールを受講させるまでに成長した社員もいるとのことだ。

 

「若手社員にチャレンジを促す仕組みをつくりたい。やる気があれば、経験が浅くても管理職を任せることがあると、新入社員に宣言しました」と、藤井氏は若手層の育成に並々ならぬ意欲を見せる。

 

PROFILE

  • 介護福祉サービス㈱
  • 所在地:〒729-3101 広島県福山市新市町戸手102-1
  • TEL:0847-54-0150
  • 設立:1984年
  • 資本金:1000万円
  • 売上高:18億9300万円(グループ計、2016年4月期)
  • 従業員数:453名(グループ計)
  • 事業内容:リゾートデイサービス、小規模多機能ホーム、認知症対応型デイサービス、有料老人ホーム、サービス付き高齢者専用住宅、グループホーム、地域優良賃貸住宅、ショートステイ、福祉用具の販売・レンタル、整骨院、マッサージ・針きゅうなど
  • グループ会社:ゆうゆう㈱
  • http://k-yuyu.com/

 

 タナベ コンサルタントEYE  

 

コンサルティング戦略本部 部長 竹林 剛
コンサルティング戦略本部
竹林 剛

労働集約型産業においては、言うまでもなく人材育成が業績向上の大きなポイントとなる。介護福祉サービスの成長要因として、「拠点展開」と「展開した拠点に新たなサービスを付加していく」点が挙げられる。
大事なのは事業展開時に、適切な社員をタイミングよく投入できるかである。社員が育っていなければ機会損失になりかねない。同社は、戦略的に人材への先行投資を行っている好例といえるだろう。

 

 

 

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