Vol.19 友善商事

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2017年4月号

 

「全員経営」で第2創業期を切り開く

 

東日本大震災後に一致団結して事業拡大

 

2011年3月11日――東北地方を襲った東日本大震災。宮城県石巻市に本社を構える友善商事も、津波によって大きな被害を受けた。同社は大型トラックやトレーラーなどの自動車部品、機械工具の販売を行っているが、商品はほぼ全滅状態となった。

 

「社屋の悲惨な状況を見た直後は廃業を考えました。ところが、社員たちが『続けましょう』と励ましてくれたのです。その言葉や私を見つめる真剣な表情を見て、事業継続を決断しました」。同社の代表取締役・小笠原博美氏は当時をそう振り返る。

 

その決断が、思わぬ展開を呼び込んだ。復興需要という追い風が吹いたのだ。復興工事に伴いトラック、ダンプ、トレーラーがフル稼働し、建設会社や自動車修理工場、運送業から部品を求める連絡が後を絶たなかった。

 

「創業以来、営業エリアは石巻周辺だけでしたが、緊急時における代替拠点の必要性とエリア拡大のため、県北エリア(古川)に拠点を設けました。もちろん、初めてのエリアですから、顧客は皆無。スピード対応で徐々に新規のお客さまを開拓していきました」

 

古川営業所の開設で陣頭指揮を執った相談役の小笠原政吉氏は、営業方針をそう説明する。一般的に部品の配達は定期便を利用する企業が多い中、注文を受けた後、即時配達を行う。同社がこだわってきたスピード対応を古川営業所でも実施したのである。長年培ってきた迅速な対応力によって顧客の信頼を獲得していった。

 

古川営業所の業績は、順調に伸びた。その後、仙台営業所も開設。友善商事は第2創業期を迎えることになる。

 

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友善商事 代表取締役 小笠原 博美氏

 

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