vol.29 イグス × タナベ経営 SPコンサルティング本部

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2018年2月号

イグス 代表取締役社長 北川 邦彦氏

イグス
代表取締役社長
北川 邦彦氏

 

独自の原料配合こそ強みの源泉

 

igus®製品は、ケーブル保護管、可動ケーブル、ベアリングの3つに大別される。中でもケーブル保護管は、産業機械の可動部でケーブルやホース類を支持案内・保護する目的で使われ、日本でも広く普及している。また、可動ケーブルは“細い、軽い、切れにくい、長寿命”が特長。高性能ポリマーのベアリングは無給油・メンテナンスフリーで使える他、使用条件に応じて形状や材質をカスタマイズできる。

 

同社の最大の強みは、原料を自社でブレンドし、オリジナリティーと革新性を持つ独自のプラスチック製品を開発できるところにある。例えば、導電性プラスチックは、日本の半導体メーカーから「静電気を抑制できる部品が欲しい」という要求を受けて開発したものだ。従来使われていた金属製部品に比べて軽量で、メンテナンスがしやすく、さびや異物混入の防止、コスト削減にもつながっている。

 

この他、高温環境下で使用できるプラスチックは、「はんだごてを使う作業現場で使いたい」という要望を受けて開発した。このように、自社配合だからこそ実現できる独自の製品によって、顧客が抱える機械性能の課題を解決してきた。

 

これを支えているのが、業界最大規模(2750㎡)を誇る社内試験施設である。そこでは日々、多くの製品評価テストが製品開発と並行して行われる。徹底した検証・評価テストによって、同社の世界トップレベルの信頼とブランドイメージが維持されている。

 

日本市場には1986年、工作機械の総合商社キャプテンインダストリーズを介して参入。その後、合弁販社「イグス・ジャパン」設立を経て、2003年に全額出資子会社「イグス株式会社」(以降、イグス)を設立、本格的な日本市場での販売を進めてきた。

 

ドイツや米国、中国をはじめ、グローバルに事業を展開するigus®は世界で名の知れた企業である。ただ、日本ではメインユーザーの工作機械業界で知られているものの、他の産業分野での知名度は十分と言い切れない。

 

「あらゆる市場セグメントの方に“モーション・プラスチック”を知ってもらい、活用していただきたい。例えば、プラスチックは消毒や洗浄をしてもさびませんし、口に入れても安全なプラスチックもあるので、医療や製薬、食品、包装業界には特にマッチしています」。そう語るのは、イグスの代表取締役社長・北川邦彦氏だ。

 

 

 

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