vol.11 マルカミ物流 × タナベ経営SPコンサルティング本部

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2016年8月号

中小企業ならではの柔軟な対応で差別化

 

2012年には、メーカーの物流を丸ごと請け負う3PL事業を始動。大阪・和泉市に新設した物流拠点において1万2000アイテムを取り扱う大規模な事業であり、受託時に行われたコンペには同社のほか、全国展開する物流大手4社が名を連ねた。

 

その中で、同社が3PL事業の受託に至った理由は何か。代表取締役社長の上かみ村むら晋哉氏は、「大手企業には大手の良さが、中小企業には中小の良さがある」と語る。同氏が言う「中小企業の良さ」とは、顧客のニーズに合わせて一から物流を構築する柔軟さ。長年の実績と関西圏を網羅するネットワークを生かしたオーダーメードの物流提案が評価された。

 

こうした高い提案力が急成長の原動力といえるが、同社が提案営業を強化したのには理由がある。

 

「かつては主要取引先3社に売上高の8割を依存していました。この売り上げを落とさずに、依存度を下げることを目指しました」(上村氏)

 

一つ一つの提案が積み重なり、小口配送や3PLという事業の柱ができた。現在の依存度は3割程度まで下がるなど、強い経営基盤を築いている。

 

営業ツールになる戦略的な会社案内

 

順調に事業を広げる同社は、2013年に新たな事業を踏まえた会社案内の製作に着手。その際、タナベ経営SPコンサルティング本部の提案を受けて、会社案内に営業ツールとしての機能を加えることにした。

 

「単に会社を紹介する内容ではなく、当社の特長や各事業部の強みを詳しく掲載しました。実際に、お客さまにご提案する際の営業ツールとして活用しています」と上村氏。

 

モノの流れに沿って事業概要を紹介するなど、ビジュアル的な要素を多く取り入れた。さらに、事業ごとにポイントやメリットをまとめ、リーフレット形式で作成した。会社概要に、運輸、倉庫、小口配送、3PLという4種類のリーフレットを加えて1つの会社案内となる仕様であり、事業内容の変更や新事業の立ち上げにもフレキシブルに対応できるメリットを備える。

 

1枚1事業の形としたことで、営業担当者は必要なリーフレットだけを持参することができる。また、ドライバーが集配送のついでに取引先に配布することも可能となった。取引先1件ずつに提案営業を行うことは、人材が限られる中小企業にとって簡単なことではないが、営業ツールを利用すればドライバーが営業の一部を担うことは難しくない。

 

まずはリーフレットの配布できっかけを増やし、関心の高いところへ提案営業を行う流れをつくり出している。

 

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マルカミ物流の会社案内。 事業ごとに別冊子になっており、 部分使いも可能

 

 

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