vol.16 ワーナー ブラザース ジャパン × タナベ経営SPコンサルティング本部

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2017年1月号

 

映画プロモーションにおけるSNS活用の重要性

 

映画宣伝で最も重要な要素が2つある。劇場予告とテレビCMだ。映画の見どころを流すことで、観客や視聴者の期待感を醸成するわけである。

 

「劇場予告は映画ファンに対する告知として効果的です。映画人口はずっと横ばい状態なのですが、1年に何本もの映画を観賞するコアな映画ファンと、ほとんど見ない層に二極化しています。コアな映画ファンに対しては劇場予告が効果的です。一方のテレビCMは公開直前に大量に流すことで、不特定多数の人たちに期待感をもたらすことができます」(菅野氏)

 

劇場予告は、多くの観客動員を果たしたヒット映画で予告編を流すと、そのヒット作と同じ数の観客が知ることになる。予告編を観た人が

 

「次はこの映画を観てみたい」という気持ちになり、ヒット作が連鎖するという現象が起きているという。

 

また業界の常識として、大ヒット作の条件は、有名な原作やテレビの人気ドラマ・アニメの映画化であることだと言われてきた。ところが、こうした従来のヒット作の条件には一切当てはまらず、周囲の予想を超えて大ヒットしたのがアニメ映画『君の名は。』(東宝)である。

 

この映画は、テレビドラマや人気小説を原作にしたものでもないオリジナル作品の上に、ストーリーの核心部分をほとんどメディアでは伝えてこなかったという。なぜ大ヒットしたのだろうか?

 

「作品としての質の高さは言うまでもありませんが、プロモーションの在り方も画期的でした。後半のある大きな仕掛けが徹底的に隠されていたので、劇場に行って新鮮なストーリーを楽しむということにお客さんは熱狂したのだと思います。その感動がSNSを通じてクチコミで広まった。これまで私たちは、事前の認知度が興行成績を左右すると考えてきましたが、むしろ自分で発見した喜びから自発的なSNSの拡散につながったのがヒットに貢献したのではないでしょうか」(菅野氏)

 

映画のプロモーションの在り方が、大きな変革期を迎えているのは間違いないようだ。

 

ワーナー ブラザース ジャパン ワーナー・ブラザース映画 マーケティング本部 プロダクト・マネージメント アシスタントマネージャー 菅野 泰史氏

ワーナー ブラザース ジャパン
ワーナー・ブラザース映画 マーケティング本部
プロダクト・マネージメント アシスタントマネージャー
菅野 泰史氏

 

 

 

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