vol.26 シグマ × タナベ経営 SPコンサルティング本部

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2017年11月号

 

新開発の高品質レンズでユーザーの評価が一変

 

シグマが打ち出した3つのコンセプトをもう少し詳しく説明したい。「Art」は、品質の高い再現性が求められる際に利用してほしいレンズ群である。Artには光学性能重視で、アーティスティックな写真を撮る表現者向けのレンズをラインアップした。

 

「Contemporary」は使い勝手に優れ、広角から望遠までをカバーできる汎用性のあるズームレンズなどが中心。全方向にバランスのとれた、オールマイティーなレンズ群といえる。「Sports」は、動きの速い被写体や遠方の被写体の一瞬を描写できる望遠レンズや望遠ズームレンズなどである。

 

新コンセプトに対応して、レンズの販売方法も変化していく。価格的な魅力を訴求してきた従来の方法から、エンドユーザーが使用目的に応じてレンズを選べる販売方法に切り替えた。国内の量販店や海外代理店に対しても、同社の販売戦略を伝えることを徹底した。

 

そうした状況の中で、大きな変化が起きた。新しい開発コンセプトのうち、Artラインから出た高性能の35mmレンズが、本物志向のエンドユーザーの心を捉えたのだ。35mmレンズはカメラ愛好者の間では最もスタンダードなレンズだが、その鮮明な再現性がユーザーから好評を博し、人気が広まっていった。

 

「『有名カメラメーカーのレンズを超える品質』と、多くのユーザーから声が上がるようになったのです。評判はSNSなどを通じて広がり、当社の製品群のクオリティーの高さが広く知られるようになりました。

 

実際に使用するエンドユーザーに評価していただき、評判が広がったのは何よりもうれしいこと。ブランドイメージ向上という側面でも大きな効果がありました」(新妻氏)

 

エンドユーザーの評価が高まることで、量販店や海外代理店などのシグマ製品に対する認識や販売方法は変わっていった。それに伴い、売上高も右肩上がりを続けている。

 

シグマ マーケティング部 部長 新妻 隆士氏

シグマ マーケティング部 部長
新妻 隆士氏

 

ブランディング戦略を踏まえた提案で売り場をサポート

 

エンドユーザーのシグマ製品に対するイメージが変化することで、売り場も大きく変わった。以前にも増して、什器なども製品群のイメージにマッチしたものが求められる。レンズを陳列する際に利用するスタンドも、高品質なレンズの特徴を表現した上質なデザインを付与しなければならない。


販売の一端を担うレンズスタンドの開発で連携しているのが、タナベ経営のSPコンサルティング本部である。量販店などの売り場で各種レンズを飾るレンズスタンドの開発を、約2年前から共同で行ってきた。

 

「タナベ経営の優れた点は、単なるノベルティーという視点ではなく、当社のブランディングの在り方を理解して提案してくれるところ。そこが経営コンサルティング会社ならではと感心しています。

 

ブランディングを理解されているので、当社製品に適した上質感のあるデザインのレンズスタンドを提案してくれますし、細かい要望や変更にも迅速に対応してくれるので助かっています。無理な要望の場合は、『難しい』とはっきり意思表示をされるところも、パートナーとしてやりやすいですね」(新妻氏)

 

タナベ経営は、シグマが力を注ぐブランディング戦略の重要性を踏まえた上でレンズスタンドの開発に当たり、製品イメージに沿ったデザインを提案してきた。そうした姿勢に、シグマはパートナーとして資質を見いだし、高く評価している。両社が開発したレンズスタンドは、国内の量販店のみならず海外の店舗でも広く活用されている。

 

ブランディングと連動した 上質感のある什器を開発

ブランディングと連動した
上質感のある什器を開発

 

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