vol.27 エムオーテックス × タナベ経営 SPコンサルティング本部

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2017年12月号

 

ゆるキャラでぐっと身近にセキュリティー本が大反響

 

企画広報部が主体となり、2014年10月に「NOMORE情報漏えいプロジェクト」を発足。情報セキュリティーに関する情報発信と啓発活動がその目的だ。

 

プロジェクトでは、オウンドメディア(自社メディア)を立ち上げて運営してきたが、より多くの人に情報セキュリティーの基本を知ってもらうため、2017年2月にはセキュリティーの原理原則をまとめた書籍『セキュリティ7つの習慣・20の事例』の提供を開始。この本が今、大きな話題を呼んでいる。

 

書籍はイラストを多用しているのが特徴。登場するのは、何かと失敗しては“一大事”を起こしてしまう「茂礼手太朗課長」と、しっかり者の「布施木子」。なんともコミカルな独自のゆるキャラが、最低限、身に付けておくべき情報セキュリティーの知識や心構えなどを解説する。

 

ゆるキャラを起用した理由について、「情報システムの仕事に携わる人だけでなく、多くの人に情報セキュリティーの基本を知ってもらう狙いがありました。そのため、情報セキュリティーに関心がなくても、なんとなくページをめくってしまう、そんな本にしたいと考えました」と坂本氏。

 

販売方法もユニークだ。書籍は紙版とPDF版があり、紙版は定価1200円(税別)で直接販売するが、PDF版は無料。同社ホームページから誰でも全ページをダウンロードして閲覧できる。

 

無料で公開する理由について、坂本氏は次のように語る。「いかに多くの人に書籍を手にしてもらい、セキュリティーの意識を上げられるかが重要。売り上げではなく普及させることが目的なので、無料にしています」

 

前代未聞の“ゆるキャラセキュリティーブック”は反響を呼び、ダウンロード数はリリースから1カ月で1万件、8月には2万件に到達(セキュリティーブック、講師用資料、テストを含む)。また、当初は新入社員や若手社員に向けた企業研修での活用を主な用途に想定したが、実際には大学や警察、書店からも問い合わせがあり、「予想以上の広がり」(坂本氏)を見せている。

 

ビジュアルは軽いタッチだが、内容は分かりやすく、実践的で役立つ情報が満載だ。内容は企画広報部を中心に、セキュリティー分野で有名な専門家を交えて検討し、2年がかりで制作。難しい表現は使わず、要点を7つに絞り込み、文字を減らした構成にもこだわり抜いた。目を引くゆるキャラと内容の分かりやすさが奏功し、情報セキュリティーに関心がなかった多くの人の目に触れる機会につながっている。

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