Vol.6 住まいと暮らし編
フィット × タナベ経営

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2016年3月号

 

FC事業で全国展開「業際」で差別化を図る

 

山本 コンパクトハウスや戸建賃貸住宅はFC事業「いえとち本舗」を通して全国展開されていますね。

 

鈴江 いえとち本舗のキーワードは「業際(ぎょうさい)」です。住宅を購入する人の多くは、土地を買って家を建てます。しかし、これまで建設業と不動産業は別々の業種として存在しており、一般的に建設業は土地に弱く、不動産業は家に弱いとされていました。フィットはその両方の機能を持つことで、ワンストップでサービスを提供することができます。建設と不動産の2軸を持つことが強みとなっているのです。FC加盟店には、規格型住宅の設計・施工などのマニュアル類をはじめ、営業支援ツールやITツール、商標の使用、共同購買などをパッケージ化して提供しています。

 

山本 建設業と不動産業は近い業種ですが、全く異なる事業です。融合は難しいのでは?

 

鈴江 難しいですが、そこができれば参入障壁になります。表面的にまねをするところもありますが、長続きはしませんね。1つ1つを積み重ねてようやく強みになるものです。また、FC事業では戸建賃貸住宅やソーラー発電所への投資を扱う「投資の窓口」も展開しています。

 

山本 いずれの事業も、標準化・規格化して横展開するという手法ですね。

 

鈴江 横展開のための規格化や、いかに生産性の高いモデルをつくるかが重要です。キーワードは地方戦略と社会の課題解決。今後は、徳島の物件に投資が集まる仕組みづくりに注力したいです。

 

中村 ありそうでない価値をつくり、社会に役立つ。3つの事業にミッションという軸が通っています。

 

鈴江 一般的に住宅産業は、住宅を販売すると10年後のリフォームまでリピートがないことも多いのですが、フィットの場合は家の購入後に保険や年金づくりなどを提案しており、商品を4度ほど購入される方もいます。既にお付き合いのあるお客さまですから、営業の効率も良いですね。

 

中村 新築中心の企業にはリフォームを成長の柱とするところが多い中、家を購入した後の暮らしを重視されているのはなぜでしょう?

 

鈴江 フィットでは、環境商材である蓄電池と、住宅の品質保証に関わる購入後10年目の塗装関係の2つに主力商材を絞っています。それ以外は、注文住宅と同様に個々の設計が必要になるので、積極的に提案していません。
何より、住宅を購入する世代には経済面で悩む方が多いですから、こうした分野で理想のライフスタイルの創造に向け、当社がやるべきことはまだあると思います。競合は金融業だといえるかもしれませんね。

 

中村 つまり、「コトビジネス」ですね。コトビジネス成功には、既存の枠組みを壊すくらいの大胆さが必要です。その意味で、「コトビジネスのライバルは異業種」。まさしく、フィットの取り組みです。

 

鈴江 他にないからこそ、私たちが取り組まなければという使命感に奮い立ちます。規格型住宅に特化して取り組んでいるところもフィットしかありませんから、従来の注文住宅に潜んでいた無駄を省いたカスタマイズ住宅によって、建設業の労働生産性を上げていきたいです。

 

タナベ経営 常務取締役 中村 敏之 「次代の経営者育成なくして企業なし」をコンサルティングの信条とし、100 年発展モデルへチャレンジする企業の戦略パートナー。豊富な現場経験に基づく「ビジョンマネジメント型コンサルティング(VM経営)」は具体的で、クライアント企業から分かりやすいと大きな信頼を得ている。関西学院大学卒。

タナベ経営 常務取締役 中村 敏之
「次代の経営者育成なくして企業なし」をコンサルティングの信条とし、100 年発展モデルへチャレンジする企業の戦略パートナー。豊富な現場経験に基づく「ビジョンマネジメント型コンサルティング(VM経営)」は具体的で、クライアント企業から分かりやすいと大きな信頼を得ている。関西学院大学卒。

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