Vol.10 ファインネクスグループ × タナベ経営

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2016年7月号

日本一小さな村で生まれた
世界一の圧造加工、複合加工メーカー

卓越した技術と高品質でニッチトップを確立

 

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φ50ミクロンの極小ヘッダーピン(IC 用マイクロ端子)(左)
バンドリア、プレスフィット製品。顧客側でのはんだ付け工程の削減が期待される(右)

 

線材の冷間圧造加工(ヘッダー加工)で日本一の生産量を誇るファインネクスグループ。
圧倒的な競争力の源は、徹底した自働化が生み出す独自技術と高品質にある。競合がひしめく業界にあって、トップメーカーであり続ける同社の戦略と今後の展望を伺った。

 

 

 

加工技術と自働化を磨き世界シェア70%を実現

 

大川 日本一面積の小さな村、富山県・舟橋村に本社を置くファインネクスグループは、パソコンなどのCPU、MPC用マイクロ端子で世界シェア70%を占める世界一企業です。まずは歴史からお聞かせください。

 

松田 もともとは製縄業を営んでおり、簡単な機械をつくって縄を製造していました。その加工技術が金属線材を使ったリードピンへとつながり、1965年に電子部品用端子ピンやリード線の専門メーカーとして生産を開始、1969年に法人改組しました。当初より自動機を内製し、それを用いてさまざまな電子部品を製造しています。外からは見えませんが、当社で製造した部品は自動車やスマートフォン、液晶ディスプレー、ビデオカメラ、産業機器など身近な製品に入っています。

 

大川 直接ユーザーの目には触れませんが、先端技術を支えていらっしゃいます。また、2015年には社長就任に合わせてグループの使命を策定されましたね。

 

松田 国内外の工場や営業所、グループ会社が共通の目的に向かって取り組むために策定しました。「いい会社を創ります」という一文から始まりますが、いい会社づくりとは、①世界ナンバーワンの卓越性ある仕事を通して、お客さまの求める新しい満足を提供し喜んでいただく、②全社員が日々意欲的にわくわく挑戦し幸せな会社をつくる、③会社が1つにまとまって、たくましく、誠実な会社をつくる—の3つを日々実践することです。

 

大川 さらに、使命は「圧造加工、複合加工、自働化を極め、社会に役立つ『新しい価値』を創造します」と続きます。

 

松田 圧造加工は創業当初からの強みです。銅や真鍮(しんちゅう)、アルミ、鉄などの金属線材を、自動加工機でたたいたり曲げたりして粘土のように目的の形状にする圧造加工を行っています。複合加工とは、金属条材のプレス塑性加工や成型、インサート成形、めっき、組み立てといった工程を複数組み合わせて行うことです。ファインネクスでは一連の工程を一気通貫で手掛けることができます。また、当初より圧造加工や複合加工に用いる自動機を内製している点が特長であり、自働化を得意としています。この3つを極めて、これまでにない価値の創造を目指しています。

 

ファインネクスグループ 代表取締役社長 松田 竜彦 氏

ファインネクスグループ 代表取締役社長
松田 竜彦 氏
1976年富山県生まれ。大学卒業後、電子部 品メーカーに入社、製造技術部に配属。2002年にファインネクス入社。製造部、東京、シン ガポール、上海の各営業拠点、製品技術部を 経て2009年取締役、2015年4月に代表取 締役社長就任。全員参加型経営、部門採算 制度と強いリーダーシップ育成、バリューエンジ ニアリングと科学的なものづくり、ドラッカーマネ ジメントを参考にした使命経営により、皆にとって ファインな「いい会社」創りを目指す。

 

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