Vol.12 石塚硝子 × タナベ経営

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2016年9月号

 

変化の技術で成長を続ける200年企業

多様な素材で社会を支える総合容器メーカー

 

ガラス製品の加工技術も秀逸。写真は樹脂コーティングを施したびん。小ロットでの生産も可能

ガラス製品の加工技術も秀逸。写真は樹脂コーティングを施したびん。小ロットでの生産も可能

 

1819(文政2)年創業の石塚硝子。祖業であるガラス容器を
追究し続ける一方、ビジネス領域の拡大と技術領域の拡大を図り、
東・名証1部上場の総合容器メーカーとして飛躍を遂げている。
危機感をばねに進化を続ける超長寿企業の戦略を伺った。

 

 

 

ガラス細工で創業時代に合わせて事業を拡大

 

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石塚硝子 代表取締役社長
石塚 久継 氏

1997年石塚硝子入社。2004年に取締役兼執行役員ガラスびんカンパニー社長に就任。2009年に常務取締役、2011年取締役副社長営業部門・管理部門管掌を経て2013年より代表取締役社長。モットーは「誰が正しいかではなく、何が正しいかである」。

長尾 石塚硝子は2016年11月に、創業から198年目を迎えられますね。

 

石塚 1819年に初代・石塚岩三郎がガラス細工を始めて以降、一貫してガラスの製造に携わってきました。1961年には私の祖父に当たる正信が、岩倉工場を新設してガラス食器へ本格参入。同じ頃、ガラス容器事業は牛乳びんを中心に食品・飲料分野で成長を遂げました。

 

その後、お客さまのニーズに合わせて紙パックやプラスチック容器などへと事業を広げて現在に至っています。

 

長尾 祖業はガラス容器ですね。そこから時代のニーズに合わせ、容器をキーワードに技術領域を変えていき、また、ガラスの機能性に着目してビジネスモデル領域を拡大されています。現在の各事業の構成比は、どのようになっていますか?

 

石塚 売上高は734億1400万円(連結、2016年3月期)。内訳は、ガラスびん関連が約26%、ガラス食器などハウスウエア関連が約22%、紙容器関連が約11%、プラスチック容器が約33%、その他の抗菌剤やIH・ガスコンロ用のトッププレートなどが約8%を占めています。

 

長尾 ガラス以外の容器の比率が6割強に上りますね。

 

石塚 ガラス以外の素材を扱っていることが当社の強みです。現在は食品や飲料関連のお客さまがほとんどですが、国内の人口減少が進む中、特定業種への依存度が高いままでは事業を維持できません。容器関連では、より幅広い業種を開拓していきたいと考えています。

 

長尾 「容器」をキーワードに新たな領域拡大を進める一方、ガラスの機能価値についても追究されていますね。

 

石塚 ガラスは組成を変えることで、さまざまな機能を持たせることができます。現在、容器以外の製品では抗菌剤などがあります。今後はガラスびんやガラス食器で培った技術を生かしながら、より収益性の高い事業開発を目指しています。将来的には容器以外の売上比率をもっと高めたいと考えています。

 

長尾 約200年の歴史を振り返ると、事業を新しく生み出すイノベーションの連続だったことが分かります。それを成し遂げた組織風土に敬意を表します。

 

組織は本質的には「変化を好まない」もの。その中でこれだけの「変化と成長」を実現してきたのは、常に危機感が高く、柔軟な組織風土があってこそです。石塚社長には、この社風を継続進化させていかなければならないという使命があると思います。

 

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