Vol.14 南島酒販 × タナベ経営

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2016年11月号

 

時代を読む先見性で沖縄ナンバーワンの酒類卸へ

組織経営を加速し、100億円の壁に挑む

 

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沖縄県内の酒類卸で圧倒的なシェアを誇る南島(なんとう)酒販。
泡盛の普及を通して地域活性化に貢献する一方、卓越した先見性と顧客対応力で後発ながら県内外の量販店・酒販店から厚い信頼を獲得している。創業40周年を控えた同社は、組織経営の確立でさらなる飛躍を目指す。

 

 

 

酒販卸に特化し沖縄ナンバーワン企業へ

 

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南島酒販 専務取締役
大岩 健太郎 氏

1982年沖縄県南風原町(はえばるちょう)生まれ。父(創業者)は愛知県出身、母は沖縄県出身。私立昭和薬科大学附属高校、早稲田大学政治経済学部卒。卒業後、全国規模の酒類卸であるリョーショクリカー(現三菱食品)に就職し2年間の修業期間を経て、南島酒販東京営業所の所長を務める。数年間の東京勤務ののち沖縄へ戻り現職。

南川 まずは南島酒販の事業概要からお聞かせください。

 

大岩 父・馗一郎(きいちろう)が、1979年に酒店の一角を間借りして酒類卸を始めました。父は愛知県出身。当時の沖縄は今よりも閉鎖的で、よそ者が泡盛などの地酒を扱うことに違和感があったようですが、県内においても泡盛の販売が伸び悩む中、「泡盛を盛り上げたい」という志を応援してくださる方も多く、徐々に事業が広がっていきました。この時に築いたメーカーとの信頼関係が南島酒販の礎となっています。

 

南川 現在は売上高も伸び、県内のみならず県外へも酒を出荷されていますね。商品や販路などに違いはありますか?

 

大岩 2015年の売上高は約93億円で、その95%を酒販売が占めています。構成比は、県内の量販店や酒販店など家庭用が約50%、業務用が約35%と、全体の8割以上が県内向けで、残りの15%が県外向けともろみ酢です。県内は離島も含め、沖縄全域の小売店や飲食店などに毎日配送しています。一方、県外への出荷は泡盛やオリオンビールといった地酒に特化したことで、取引先は大手量販店や業務用酒販店、ホテル、外食産業など幅広い業種に広がりました。

 

王道を行けば会社はつぶれない

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タナベ経営 常務取締役
南川 典大

1993年タナベ経営に入社(東京本部)。西部本部長、取締役を経て2014年より現職。上場企業から中小企業まで数百社のコンサルティング・教育などに従事し、数多くの実績を誇る。経営の視点から、仕組みと人の問題解決を行う“ソリューションコンサルタント”として定評がある。著書に『問題解決の5S』(ダイヤモンド社)ほか。

 

南川 創業から10年は資金繰りが大変だったようですが、量販店の成長に乗って事業が拡大。さらに、1995年ごろのもろみ酢ブームもあって純利益を積み上げ、2000年には無借金経営に近い企業体質を実現されました。また、沖縄ナンバーワンの酒類卸になったのも2000年でしたね。

 

大岩 父は早い段階から量販店が成長すると読んで他社より安く商品を卸していました。儲もうけよりもシェア拡大を優先したことでトップシェアを確立。そこは先見の明があったといえます。

 

また、量販店・酒販店にかかわらず、顧客の要望にできる限り応えることでシェアが伸びていきました。例えば、土曜日が休日のため配送を行わない酒卸の代役として、土曜日だけ当社に注文が入る取引先がありました。そうした要望に対応するうち、他の曜日の注文もいただけるようになるなど、小さな取引の積み重ねがトップシェアにつながりました。

 

比嘉 縁もゆかりもない地で事業を起こし、トップシェアを取るまでには大変なご苦労があったと思います。創業者の言葉で印象に残っているものはありますか?

 

大岩 「当たり前のことを一生懸命やれば商売は成り立つ」とよく言っていました。また、「つぶれる会社は余計なことをしている」とも。正当な道、王道を行けば会社はつぶれないということでしょうか。それを朝礼などで社員に伝えていましたし、社員を個別に呼び出して3、4時間かけて話すこともありました。もちろん、私も経験しました(笑)。

 

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