Vol.24 子どもを育む豊かな暮らしを提案
“人づくり”に尽力し、
家具インテリア業界のトップランナーを目指す
市場 × タナベ経営

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2017年9月号

 

次世代リーダーが自らビジョンをつくる

 

岩﨑 FCC宣言はコンパクトな「ICHIBA VISION」( 以降、ビジョンブック)に掲載されています。ビジョンブックは社員が常に携帯して、物事を決める際の指針にできるようになっていますね。

 

谷勝 社長の思いや今後の方向性を示した、ここまで分かりやすい冊子はこれまでになく、全員に配布したことも画期的で、大きな成果だと思います。

 

塩澤 ビジョンブックの特徴としては、まず企業のビジョンは経営理念から始まることを体現するため、巻頭に経営理念を明記しました。次に、ビジョン実現のためにチームとして何をやるべきかを明確にしています。そして「作って終わり」にならないよう、KPI(重要業績評価指標)に基づいた管理ができるよう工夫を施しています。

 

岩﨑 FCC宣言をまとめ上げ、ビジョンブックを作成したのは、30代、40代の若手・中堅メンバーで構成するビジョンボードのメンバーです。谷勝部長をリーダーとして2016年7月に発足し、8カ月でビジョンブックを完成させました。ビジョンボード発足の経緯をお聞かせください。

 

谷勝 組織の規模が大きくなると、社長がワンマンで指揮する体制では細部まで目が届かなくなるため、現場の判断に委ねるケースが増えていきますよね。こうした状況を踏まえ、社長が社内を見回したところ、マネジメント人材の不足が浮き彫りになり、危機感を抱いてビジョンボードを設立したと認識しています。

 

リーダーに任命されて最初に取り組んだのは、メンバーの“目線合わせ”です。「社長の考えはこうだ」と推察する能力の差をなくすことが、マネジメント強化の第一歩になると考えました。

 

岩﨑 目線合わせについて、より具体的にお聞かせください。

 

谷勝 例えば、社長が一言発した時、解釈の違いが生じて社長の真意を測り切れず、深く悩む人もいますし、社長の真意とズレが生じたまま部下へ伝達してしまう人もいるわけです。目線合わせはこうした状況をなくすために行うもので、共通した推察力・翻訳力により、同じ解釈ができるようにしていきます。ボードメンバーの解釈が正しいとは限らないので、ことあるごとに社長に確認していただきました。

 

こうして第一ステップとしては、トップの方針や思いを翻訳して、ボードメンバーの腹に落とし込むことができました。それを部下へ落とし込むのが次のステップです。

 

塩澤 目線を合わせてトップの方針や思いを翻訳・共有し、ボードメンバーの腹に落とし込んだのですね。そうした取り組みの結晶が、FCC 宣言やビジョンブックといえます。

 

市場 従来、ビジョンや事業戦略、中期経営計画などは経営陣で策定していました。いわばトップダウンが主流だったわけです。それに対して、今回は次代のリーダー陣の教育を兼ね、全社員の思いが反映されたFCC宣言、中期経営計画や2020年度のあるべき姿を明確に記したビジョンブックが完成しました。

 

今回関わったボードメンバーは大きく成長しましたし、FCC宣言や中期経営計画を実行する際の、強靭な推進力となるはずです。

 

谷勝 以前は、策定に絡まない間接部門などは「上が決めたことに従えばよい」というスタンスに陥りがちでした。しかし、今回は間接部門を含めたボードメンバーも会議に参加してもらうことで、彼らの意見をビジョンに反映できるようになりました。こうして上層部と多様なコミュニケーションが取れるようになり、社員の自主性も育まれたと感じます。

 

FCC宣言

インテリアを通して、子どもを育む豊かな暮らしを提案する業界のトップランナーを目指す。

1.メーカーとして夢のあるモノづくり、コトづくりへ挑戦
2.ICHIBAライフスタイルの提案
3.お客様目線の安心・安全を届ける
4.社員一人ひとりの成長による人材のブランド化

 

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