Vol.27 エコリング × タナベ経営

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2017年12月号

 

ブランド品買い取りビジネスの新時代を開拓

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2001年創業のエコリングは、「ブランド品買い取り専門店」を日々の暮らしに定着させたパイオニアである。
全国に85店舗を展開し、年商150億円をはじき出すビジネスモデルの強みと、社員・人づくりへの思いを聞いた

 

他店との差別化が究極の在庫回転率を生む

 

土井 エコリングは、家庭にあるブランド品・貴金属・不用品を買い取り、インターネットオークション、業者間取引、海外店舗で販売するリサイクルビジネスを創出。創業わずか16年で、店舗数は85店舗(2017年1月時点)に達し、国内外のグループ売上高は150億円に迫ります。まず、事業の軌跡をお聞かせください。

 

桑田 当社のビジネスモデルは非常にブラッシュアップされているとの評価を受けますが、創業時の運転資金はわずか150万円でした。店の近所に年商10億円ほどの質店があり、「立ち向かうにはどうすればいいか」を自分なりに考えて編み出した方法が、他店が見向きもしないような“ボロボロくたくた”の商品を扱うことでした。これによって、きれいな商品しか扱わない他店との差別化を図ったのです。

 

買い取った商品はインターネットで投げ売り、すぐに資金を回収して買い取りに充てる。これを繰り返し、会社の体力を少しずつ付けていくと、業界で「究極の在庫回転率」と称されるビジネスモデルが自然に出来上がりました。貧乏だからこそ、編み出すことができた独自のビジネスモデルです(笑)。

 

土井 成長する転機となった出来事はありますか。

 

桑田 ある人の紹介で「古物市場」に参加できるようになったことが、最初の転機です。それまでの取引チャネルはインターネットしかありませんでした。古物市場での取引を通して、家具などの相場は乱高下しやすいと分かったので、その分野の扱いを中止。これによって、相場が比較的安定しているブランド品へのシフトが決定的になりました。

 

さらに市場関係者から質店のオークションを紹介してもらい、そのオークションに参入した最初の小規模リサイクルショップになりました。相場が読めるようになってブランド品の売買ができるようになると、同業界のある方が「日本一の市場」と呼ぶ国内最大のオークションを紹介してくれました。

 

そこでは1日に約1500アイテムが競り落とされるのですが、「プロ対プロ」といえるB to B(企業間取引)の方が、B to C(企業対消費者間取引)のインターネットオークションよりも高値が付きやすいことに驚きました。

 

後日、1日で1500アイテムを持ち込んで出品したところ、大変な話題になりました。その後も「早く売って換金したい」当社と、“生きたモノ”(=売れるモノ)を求める買い手のニーズが合致し、事業は急伸。こうして日本最大の質店のオークションに参入し、「ブランド品買い取り専門店」の存在が業界に知られたことが、第二の転機です。

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エコリング 代表取締役 桑田 一成氏
兵庫県姫路市出身。1993年日本大学農獣医学部卒業後、郵政省入省。2000年に簡易保険福祉事業団を退職し、2001年にエコリングの前身となるインターネットコンテンツ販売会社を設立するが失敗。極貧生活の中、持っていた衣類・電化製品をネットオークションで販売した経験が、エコリング創業のきっかけとなる。

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