三陸運輸株式会社 さま

次代の幹部を持続的に
輩出する
経営幹部養成講座で
社風に変化

ポイント

  1. 多様な見地から実践的な
    マネジメントと戦略を習得
  2. 受講生から役員1名、部長6名誕生、
    新規事業の立ち上げにも貢献
  3. 社員が自ら考え、連携して会社を
    成長させる社風への革新が始まる

お話を伺った人

三陸運輸

代表取締役社長 丹野 光明氏

社長補佐 専務取締役 阿部 寛氏

国際貨物営業部 部長代理 伊藤 成寿氏

次代の経営幹部育成が急務

会社概要をお聞かせください。

丹野: 当社は1941年に設立され、今年80周年を迎える老舗の物流会社です。栗林商船グループの一員として、仙台塩釜港を拠点にした港湾運送事業をはじめ、コンテナターミナル事業、複合一貫輸送事業、倉庫業、通関業などを展開。経営理念である「感謝・融和・真心・奉仕」の精神で、グローバルな物流ビジネスを推進しています。

タナベ経営は次代の幹部育成をサポートしています。そのきっかけとなった要因は何ですか。

丹野: 物流に対するお客さまのニーズは多様化・複雑化しています。そのような中でロジスティクス・パートナーとして選択される企業になるためには、革新的で高品質なサービスを企画・提供できる組織づくりが不可欠です。

しかし、その中核となるべき経営幹部が育っていないーー。危機感を強く抱いたことから、コンサルティングを依頼しました。これまでも社員の教育研修は実施していましたが、OJTでの現場教育が主体で、次代の幹部育成に特化した教育には取り組めていませんでした。

木材、穀物、海上コンテナ、商品車、鋼材、石炭、冷凍水産物、一般雑貨など、さまざまな貨物の海上輸送と陸上輸送とを結ぶ港湾運送事業

木材、穀物、海上コンテナ、商品車、鋼材、石炭、冷凍水産物、一般雑貨など、さまざまな貨物の海上輸送と陸上輸送とを結ぶ港湾運送事業

どのような経緯でタナベ経営とのお付き合いが始まったのですか。

丹野: 以前、社員の1人がタナベ経営主催の経営塾で勉強していたことが、きっかけになりました。さまざまなご提案をいただきましたが、仙台塩釜港の港湾運輸のリーディングカンパニーという確固たる経営基盤があるゆえに、社内で承認するに至りませんでした。

その後、私が社長に就任し、「社員の意識改革」に乗り出しました。安定した経営基盤がいつまでも続くことはあり得ません。新たなサービスの開発や営業先の拡充、規制緩和の対策など、業容を拡大させる戦略を発案・実行できる人材を育てていかないと、幸せな未来はやってこないでしょう。

「今までうまくやってこられたから、変化する必要はない」という安定志向の状況に風穴を開けたいと、社員の意識改革に取り組んだのです。その第一歩が、次代の幹部育成でした。

入出港手続き、荷役手配、寄港中の船員への生活情報提供など、船舶の円滑な運航をサポートする

入出港手続き、荷役手配、寄港中の船員への生活情報提供など、船舶の円滑な運航をサポートする

実践的なマネジメントと戦略を習得する研修実施

タナベ経営からどのような提案を受けましたか。

阿部:タナベ経営には「経営幹部(部長や役員クラス、社長も含む)の持続的な育成を目標にした課長・課長代理クラスの教育研修」を依頼しました。

すると、これからの幹部候補は「現場での教育だけではマネジメント能力が上がらない」「5年、10年という長期スパンで事業と組織を考える先見性と現場を変えていく問題解決力を身に付けなければならない」といった育成課題があり、「会社が『意思』を持って育成することが重要」とアドバイスされました。そして「経営幹部養成講座」を提案してもらいました。

経営幹部養成講座の具体的な内容をお聞かせください。

阿部:講座は全12回で月に1度実施。マネジメントをテーマに、前半の第1回から第6回までは幹部に必要な素養・スキルを習得するカリキュラム、後半の第7回から第12回は会社の現状認識を行って将来の構想・現場の改善・今後の自身のあり方などを組み立てる実践的なカリキュラムという構成です。

これには「原理原則に実例を交えた講義に加え、ケーススタディー・理解度テストなどを実施して経営幹部に求められる基礎知識の習得を図る」「各回の“自社分析”に対しては事前課題を実施してメンバー間で共有・深掘りをすることで、総花的な結論にならないようにする」「各回で顕著化した課題において、改善に着手できる事項は改善実行を行うことで実践的なリーダーシップの強化につなげる」という工夫が施されています。

講座に参加する社員は各部署から選抜された25名です。2班に分かれて受講し、第1班は2017年4月から2018年3月、第2班は2018年4月から2019年3月が受講期間でした。

各回、どのようなテーマの講座が行われるのですか。

阿部:第1回のテーマは「リーダーとしての役割認識」、第2回は「報連相とリーダーシップ・フォロワーシップ」、第3回は「方針の徹底」、第4回は「価値判断力の向上」、第5回は「表現力・達意力の向上」、第6回は「部下指導育成」、第7回は「理論的思考による課題設定力」、第8回は「問題解決を可能にする業務効率化」、第9回は「数値から見た自社の課題着眼」、第10回は「わが社の将来ビジョンを考える」、第11回は「自部門の改善計画」、第12回は「人間力を磨く」です。

また、第7回には中間発表会を行って「どのような学びで、どのように変わったか」を発表。最終回には最終発表会を行って「自己の改善計画書」を発表してもらい、社長から修了書を手渡しました。

そのほかの幹部研修はありますか。

阿部:経営幹部養成講座の成績優秀者は、“他流試合”と称してタナベ経営の「幹部候補生スクール」に派遣。他社の幹部候補生と一緒により高度な知見を積んでいます。

さらに経営幹部養成講座を修了したメンバーに対しては、戦略を実践的に学ぶ講座(全12回)を毎月開催しています。第1班は2019年4月から2020年3月、第2班はコロナ禍で半年遅れて2020年10月から現在も開催中です。「経営幹部養成講座で自力を付け、他流試合で力を試し、戦略講座でより実践的な力を磨く」というのが当社の幹部養成コースになっています。

また、幹部候補より下の階層のレベルアップも必要と判断し、係長と主任クラスを対象としたリーダー研修も実施しています。最初は隔月1度の3回コースを2班で実施する予定でしたが、参加者から「もっとやってほしい」という声が上がり、3回追加して6回コースに変更しました。受講期間は、第1班が2017年10月から2018年3月、第2班が2018年10月から2019年3月でした。

社内研修風景。経営幹部養成講座後、受講者を中心に従業員間で経営の視点を持った議論が行われるようになった

社内研修風景。経営幹部養成講座後、受講者を中心に従業員間で経営の視点を持った議論が行われるようになった

自ら考え、部門を超えて連携する社風への革新

講座にご参加なさった感想をお聞かせください。

伊藤:数字をきちんと押さえた上で、状況に応じて部下の育成を図ったり、業務効率を向上させる施策の立案・実行に取り組んだり、戦略的なノウハウを身に付けることができたと実感しています。

経営幹部養成講座に参加したメンバーが所属する部門は、コミュニケーションや報連相の改善をはじめ、さまざまな業務改革を持続的に実現できる体質への転換が進むと思います。

研修の成果についてお聞かせください。

阿部:経営幹部養成講座の受講生から役員1名、部長6名が誕生しました。また、新規事業の立ち上げにも貢献しています。

当社は事業が多岐にわたっているため、セクショナリズムが強い体質でもありました。しかし、経営幹部養成講座に各部門の主力となる人材が参加し、交流を図ることができたことで、「社員が自ら考え、連携して会社を成長させる」という社風を築くきっかけになると期待しています。

今後の課題をお聞かせください。

丹野:人材育成は永遠のテーマだと思います。今回、経営幹部養成講座を導入しましたが、まだまだ道半ばです。幹部に限らず、社員一人一人のキャリアを支援できるような、人材育成と人事制度の構築が今後の課題だと思います。

これからも三陸運輸の持続的な成長に向けたお手伝いをさせていただきたいと思います。本日はありがとうございました。

プロフィール

会社名 三陸運輸株式会社
URL http://www.sanriku-unyu.com/
所在地 宮城県塩釜市貞山通3-11-28
設立 1941年
従業員数 257名(2020年3月現在)

※ 掲載している内容は2021年3月当時のものです。