自社のことが大好きな
コンピテンシー人材を選抜し、
リファラル採用チームとして展開する
リファラル採用とは何か
コロナ感染拡大の中、新卒採用からすぐに成果を生み出す中途採用へのシフトが進んでいる。一方、優秀人材を獲得するための採用コストは年々上昇傾向にあり、有料広告のみに依存した採用戦略には限界が来ている。このような中、新たな取り組みとして「リファラル採用」の活用により、人との繋がりで採用を成功している企業が増えてきている。
リファラル採用とは、既存社員などから知人・友人の紹介によって採用する方法である。昔から縁故採用などは存在していたが、ポイントは若手社員を含めた全社員からの紹介を受け入れ、これまで以上に採用成功の可能性を広げていることにある。しかし、筆者がコンサルティング現場においてよく耳にするのが、「社員が連れてきた社員だから処遇が難しい」「採用できたのにも関わらず、社風になじめず、パフォーマンスが発揮できていない」「プロジェクトを組成・推進しているものの、日常業務を優先し実質活動が行えていない」など課題は山積みである。
リファラル採用成功の3つのポイント
上記内容を踏まえ、成功企業から導かれる成功のポイントは大きく3つある。
- 全社員一斉ではなく、自社が大好きなコンピテンシー人材から始める
- 全社員で始めると他人事になりやすく、動きが鈍くなってしまう。従って、少人数を選抜して進めることが望ましい。さらに、選抜する人材は自社が大好きなメンバーが良い。なぜならば、能動的かつ熱意を持って自社の魅力や特徴を語れるからである。
- 現場のリアルを伝えられる紹介ツールを作成する
- 自社の魅力や特徴に加え、自社の課題・改善策などを盛り込む。中途採用者にとって、リアルの声(良いことばかりでなく問題点)を聞けることが信頼を生み出し、入社後のギャップ解消にも繋がる。
- 最終的に見極め、口説くのは経営陣である
- 自社のコンピテンシー人材がスカウトしてきた中途採用者を最終的に見極めるのは、経営陣の仕事である。リファラル採用で成功している、ある会社は経営陣が自宅まで出向き、面談されている。このプロセスを加えることによっても入社後のギャップ解消に繋げている。
より成果が求められる環境下で、リファラル採用へ取組むなど採用戦略の見直しを図ってみられてはいかがでしょうか。
この課題を解決したコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
エグゼクティブパートナー盛田 恵介
セミナー責任者を経てコンサルティングに携わる。人づくりをデザインする総合プロデューサーとして、中堅・中小企業の人事・教育制度構築から運用に至るまでトータルでサポート。特に、様々な業種・業態の企業内大学(社内アカデミー)設立に実績を有し、多くの社員の成長を促すプログラム開発にクライアントから高い評価を受けている。
- 主な実績
-
- 上場・中堅ゼネコンのアカデミー構築・運用支援
- 中堅スーパーのアカデミー構築・運用支援
- 中堅飲食業のアカデミー構築支援
- 金属加工・製造業のアカデミー構築支援
- 中堅建設業の人事制度構築支援
- 中堅製造業の次世代幹部育成・ジュニアボード運営支援
- 中堅サービス業、建設業、製造業企業の中期ビジョン策定
- 卸売業、サービス業、建設業、製造業の社内アカデミー構築&人材育成支援