2019.12.26

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2019.12.05 Thu
2019.12.06 Fri

DOMAIN&FUNCTION

教育・学習ビジネス研究会

REPORT
日目

12.05 Thu

特別支援の動向と教育支援について

講義北海道東川養護学校
校長久保 了乙 氏
学びのPOINT

①法改正や変化に応じたニーズへの対応
 10年間で日本の義務教育段階の子どもは約77万人減少している。それに対して、特別支援教育の対象の子どもは16.2万人増加した。
 法律の改正や、特別支援の対象領域の変化から、一人一人の教育的ニーズに応じた指導及び支援に取り組んでいる。
②地域連携による提供価値
 特別支援で困りごとを抱えている他の学校や幼稚園・保育所に対して指導助言を行っている。インクルーシブ教育の浸透とそれに伴う課題も地域の機関は抱えており、自学に留まらない課題解決に貢献している。
③地域ネットワークを構築した生活支援
 教職員の個の力に依存した課題解決力ではなく、地域・組織で課題解決する力を蓄えることに社会的需要の変化に対応した価値がある。子ども支援部・地域協働部・居住地個別交流・支援会議など、ライフサイクル・ライフステージに合わせている。各所機関と連動して子どもの地域生活に密着した支援を展開し、法改正や時流の変化に対して、自学に留まらない支援を提供する環境を実現している。

重要な研究ポイント学校に留まらない地域ネットワークの構築
による包括的生活支援の実現

我々が展開している地域でも学校と地域機関の関係の在り方が課題となっており、今後の議論のテーマになると感じた。

専門学校 幹部
これまでの生活の中で、目を向けることが出来ていなかったが、様々な実態に併せて支援できるサービスを考える機会となった。

教育事業 経営者
自学に留まらず地域連携と求められる価値に真摯に向き合い「入学前・在学中・卒業後」の生活に密接した支援を実現している。
日目

12.06 Fri

札幌新陽高等学校の取組
~「本気で挑戦するってどういうこと?」~

講義札幌新陽高等学校
学校長荒井 優 氏
学びのPOINT

①民間企業から高校の校長に
 札幌新陽高等学校は民間企業を経験した荒井優氏が2016年校長に就任して以降、「本気で挑戦する人の母校」をスローガンにICT教育や新コース開設など様々な教育改革を実施している。
 トップである荒井氏自らが広告塔となり、第三者からの評判を高めることで入学者が倍増する大人気高校へと変身を遂げた。
②新しい価値を創造する人材の育成
 自ら考え、体験し、実践する教育を目指し2018年に新たに開設された「探究コース」では国語・数学などの縦のテーマで学習するのではなく、外部のプログラムを取り入れ、横軸のテーマで学習することで、新しい価値を創造する発想力豊かな人材を育成している。
 授業として参加した「SDGsクリエイティブアワード」では学生自らで動画を作成し、札幌市長賞を受賞。学生が能動的に学び、社会に通用する学び方を身につけている。
③これからの学校教育
 入学者全員にタブレットPCを支給、また教職員もペーパーレス化とすることで効率化を進め、フリーアドレスの職員室で活発な交流を促している。
 多様な人材、変化する教育制度に対応するなかで、学校が「帰ってくる場所」として存在し続けるために「失敗してもいい、出会いと原体験を大切する」というCultureを大切に教職員一丸となって「本気で挑戦する人」を育成している。

重要な研究ポイントICTを活用した学校改革で
新しい価値を創造する人材の育成と効率化を実現

活発な学校の雰囲気とスピード感に驚き、生徒から選ばれる学校の取組は企業経営にも活かせると感じた。

教育事業 経営者
子どもたちが「帰ってくる場所」としての学校の在り方を改めて考える機会となった。

学校関係 経営者
ICTを活用した教育や民間企業で既に行われている取組を学内に落とし込むことで今後活躍する人材の育成と学内の効率化を実現できる。
NEXT TIME
 

第3回は、2月20日、2月21日の九州開催です。