2019.07.30

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2019.05.22 Wed
2019.05.23 Thu

DOMAIN&FUNCTION

食品・フードサービス
成長戦略研究会

REPORT
日目

05.22 Wed

年輪経営を推進する伊那食品工業の事業構想・経営構想と未来構想

講義伊那食品工業株式会社
代表取締役社長塚越 英弘 氏
学びのPOINT

『年輪経営の推進』
①経営目的は、社員の幸せであり、
価値判断基準は全てそこに帰属する
②50年間増収増益をつづけているが、景気の影響ではなく、毎年確実に成長していくことであり、成長は売上ではなく、1部分でも良くなっていくこと
③営業会議では数字を見ることはなく、これから何をどう進めていくかを共有し、話し合う
④目標数値は自分たちで決めて実行する為、やらされ仕事はない

KPI『毎年必ず社員の給与を増やす』
人件費はコストではなく、経営目的である!!

【良い組織の成立条件】
①伊那食ファミリー
(家族組織)
②時間軸で、遠くを考える
③判断基準は、業績が上がるかではなく、会社にとって大事かどうか
④雇用を作り続けていくこと
研究会の学ぶポイント(タナベ経営 食品・フードサービス成長戦略研究会)

第5回のキーワード 食の"あたらしい"を生み出す ~企業価値向上のためのSDGs~
1.固有技術×伸びる分野×社会価値
2.生産者との繋がり⇒安定調達先の確保が脱相場につながる
3.先行投資に耐えうる収益体質又は資金調達

日目

05.22 Wed

ヤンマーが取り組む、お米由来の食品素材"ライスジュレ"
新しい食文化の創造と食のイノベーションによる未来戦略

講義ヤンマーアグリイノベーション株式会社
取締役橋本 康治 氏
学びのPOINT

①「あたらしい」を生み出す原点は社会課題の解決。米作農家の課題を解決し、米の消費量拡大と農業の活性化を目指し、地元の雇用と地域の活性化につなげる。
②グルテンフリーや添加物フリー市場、フレキシタリアン、フリーフロム等のマーケット動向を捉えて開発を推進。
③高い保形力やカロリー低減、アレルギー対策、食感のアップ等の多様な機能を活かして用途開発を推進。
石屋製菓:「Sitoli GATEAU」
千房:「豚玉新味~グルテンフリーお好み焼~」→企業とのタイアップ企画によるブランド化

KPI日持ちアップ(賞味期限100日)、食感や風味・コクのアップ
→食に新たな価値を添加するライスジュレ

食に新たな価値を添加するライスジュレ。世に無い「あたらしい」を普及させるためには、社会課題の解決に対する使命感と夢の循環サイクルによる高いモチベーションが必要。
Voice 参加者の声
何のために会社を経営するかということに、改めて気づきをいただきました。まず自ら動いて周りを巻き込んでいきます。
旅館ホテル運営・専務
ヤンマーと言えばトラクター、それだけではなかったことを初めて知りました。新しいことへのチャレンジは必要ですが、それを実行できていない我が社を改めて見つめなおしました。
食品メーカー・課長
日目

05.23 Thu

顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略
~世界最先端のマーケティング~

講義オイシックス・ラ・大地 株式会社
執行役員奥谷 孝司 氏
学びのPOINT

①顧客時間に対する考え方について、購買プロセス(検討・購入・使用)の中で検討・使用のプロセスが重要。検討・使用のプロセスに対して、より長くお客様に寄り添い、"絆"を作ることが重要。
②オムニチャネルがさらに加速。アマゾンがネットから店舗へ参入するなど、店頭の役割が「販売」から「コンシェルジュ」へ変わっていく。
③従来の4Pが通用しなくなってきている。
今後は優良なPlaceが重要となり、Placeをきちんと作ることができれば、その中でその他の3つのPはコントロールが可能。

KPI商品の「売上」から顧客の「買上」へ
フロー型からストック型のマーケティングへシフト

良い売り場(Place)を持つことで、その中で商品開発(Product)・価格(Price)の調整・販促(Promotion)が可能になる。
商品をフロー型でアピールするのではなく、顧客を集め(ストック型)、そこへアプローチしていくことが重要。
Voice 参加者の声
オンラインとオフラインが複雑に絡みあう今、全体的な構造がわかり、スッキリしました。その上で、これからどのチャネルをどういった戦略で攻めていくのか考える必要があります。
食品メーカー・取締役
オイシックスのチャレンジが失敗しながらも続けて成功に導かれている話に、チャレンジを恐れず進むべき道をさがすべきと改めて感じました。
食肉加工販売企業・課長
日目

05.23 Thu

環境・地域・人にやさしい「野菜のシート"ベジート"」を
製造販売する㈱アイルの社会的価値

講義株式会社アイル
代表取締役早田 圭介 氏
学びのPOINT

①環境・地域・人にやさしい事業を展開。
規格外野菜を使用した環境負荷軽減、過疎地を利用した地域雇用の創出。
②開発期間20年。成功まで続ける諦めない商品開発で、他にない独自の技術を開発。
③固有技術 × 伸びる分野 × 社会価値
これらを掛け合わせ、高い価値を生み続けている。
④素人集団をプロ開発者に。社員全員を開発者として携わらせている。社員のモチベーションも上がり、多くの成果を生み出している。

KPI地域活性化から考案された野菜新素材「ベジート」で
多くのステークホルダーに高い価値を提供

ベジートは野菜をペースト状にして乾燥させたシート食材。機能性・保存性・多様性に優れた食材で、世界の一流レストランから自衛隊での保存食としての需要まで、幅広い客先からの引き合いがある。
Voice 参加者の声
環境・地域・農業の問題意識は同じく持っていましたが、解決方法や取り組み方、思い、思想に驚きました。
食品メーカー・社長
とても素晴らしいビジネスモデルでした。常に新しい着眼点で既存ビジネスを拡大していく姿勢を自社でも進めていきます。
食品メーカー・開発
NEXT TIME

【第6回】 2019年07月11日(木)~12日(金) in 広島
① 『バリューアップをけん引するメーカー エフピコ』
② 『「良い商品を良い売り方で」を基本に展開する
三島食品の戦略とその手立て』