2021.01.15

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2020.11.30 Mon
2020.12.01 Tue

DOMAIN&FUNCTION

物流経営研究会

REPORT
日目

11.30 Mon

業務時間の実態を把握し、現場の業務改善に活かす

講演株式会社日通総合研究所
福井 康雅 氏
学びのPOINT

1.現場業務時間の見える化
残業時間・休日出勤削減やテレワーク導入などの働き方改革の推進において、第一ステップとして現場の現状を正しく知ることが最重要となる。
現場業務時間を見える化し、定量的に現場を把握することで、「ムダ・ムリ・ムラ」が少ない、生産性の高い現場への改善につながる。
2.改善活動に対する現場社員の理解を得る
唐突に現場改善では現場社員の理解が得られず、失敗に終わるケースも少なくない。
現場社員の理解を促進し、現場改善を成功に導くための手段の一つとして、現場業務の見える化を行い、現場の現状を定量的に示すことが有効に働く。
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講義のポイント現場業務を見える化し、
ムリ・ムダの無い働き方を実現
業務見直しによる
生産性の高い現場への変革

業務時間分析を活用した業務改善の例

◆物流現場では
(1)保管・ピッキング・梱包などの庫内作業における業務改善
(2)ドライバーや荷待ち時間などの業務時間削減
⇒現場改善に向けた取引先企業との交渉のためのエビデンスとして活用も可能
◆管理・事務業務では
(1)多能工化率やRPA導入の費用対効果算出に活用
(2)日常のオペレーション業務削減によるマネジメント業務時間の創出
⇒付加価値業務への時間配分のため、「ムダ・ムリ・ムラ」の削減
日目

11.30 Mon

新たな価値に挑戦し続け、物流会社らしくない会社へ

講演株式会社物研
代表取締役土肥 克次 氏
学びのPOINT

1.流通支援価値創造業
「物流はバリューチェーンの最後の砦」という考えの基、物流にとらわれず、顧客の流通を支援する流通支援価値創造業として、流通加工を含めた付加価値サービスを提供し、顧客満足向上に向けた取り組みを行っている。
2.一社依存からの脱却
当社は2003年時点で一社依存率が90%を超えていた。危機感を頂いた土肥社長は、メイン荷主との決別を決断。
パート社員を営業社員に抜擢しながら、メイン荷主のライバル企業との取引を広げていった結果、約2年で一社依存率を10%以下に低減。
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講義のポイント付加価値サービス提供で粗利率50%
経常利益率9%を達成

◆ITの積極的な導入と活用

EC物流も手掛ける当社はITを活用し、商物一体のサービス「フルフィルメントサービス」を提供している。ネット通販専用WMSを活用しペーパレス化も実現している。また、エンドユーザーとの設定を持つことで、変化を嫌う受動的であった従業員の意識をBtoBtoCの意識へマインドを変革し、顧客満足向上につなげている。




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■アパレルロス削減による社会貢献

1.green:Tag project
アパレルロスの多くは新品製品のトレンドロスや在庫ロスによる廃棄である。そこで当社が立ち上げた"green:Tag project"というエシカルブランドを活用しオフプライス価格で販売することで環境保全活動という社会貢献に取り組んでいる。これらの取組みに対する社会的な評価が従業員満足につながっている。
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■体験型マーケティング

1.現場のショールーム化
現場作業体験や朝礼参加、スタッフ紹介など、エンドユーザーを招き、各工程の作業を見学してもらい、現場の実情を理解していただくことで、クレーム減少や顧客満足の向上につながっている。年間200件の視察受け入れを目標に取り組んでいる。
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日目

12.01 Tue

カテゴリNo.1ブランドを築き、一番に選ばれる企業へ

講演株式会社タナベ経営
ナンバーワンブランド研究会 リーダー平井 克幸
学びのPOINT

1.ブランド力=価格決定の主導権
ブランドは他社との「差別化の目印」であり、品質を保証する「顧客との約束」であり、付加価値につながる「イメージの蓄積」である。
専門性を際立たせることで特定分野のNo.1として認識され、顧客からの引き合いを増やすことにつながる。
2.ブランドコンセプトの確立
独自性、普遍性、必然性、創業の原点といった視点からブランドコンセプトを確立し、世界観や価値観をわかりやすく表現することが重要。
3.アウターブランディングとインナーブランディング
ブランドの価値を正しく伝えるため、HPやオウンドメディア、企業や地域間のオープンシステムを駆使して発信する。また、ブランディングは全社員活動であり、社内の理解が不可欠である。ブランド理念や行動基準を明確化し、それに基づく教育の徹底と、ブランドに貢献した人材を高く評価する必要がある。
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講義のポイント特定のカテゴリ・ジャンル内での
No.1ブランドを確立し、認知を促すことで、
新規顧客からの引き合いを増やす

BtoBブランディングにおける3つの着眼点

1.ブランド認知(専門性)・・・専門分野やソリューションの発信/他社との差別化ポイントの明確化
2.ブランド評価(適合性)・・・理念・価値観、安定性、社会性/広報・IR、社歴・実績、受賞・表彰
3.ブランド選択(信頼性)・・・提案力、現場対応力、人材の質/アフターサービス体制、品質保証
施設見学 トヨタL&F 物流システムショールーム見学

1.最新の技術を学ぶ
大物品、小物品のそれぞれ、入荷~出荷までの一連のフローにおける自動化を学び、最新のシステムを知る。
2.物流現場改善の取組みを学ぶ
従業員の安全意識や行動、品質を高めるための教育について、具体的な取り組みを学ぶ。すべての基礎には安全があり、そののち品質がついてくる。生産性向上はその次のステップであり、まずは従業員の安全意識を高める取り組みが必要となる。
自動化設備の導入が難しい場合、知恵を凝らし身近なものを使い改善ができないか考えることが必要。(例)洗濯ばさみをピッキングミス防止に活用など。
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