vol.39 アドラー心理学の
ポジティブ思考を経営に生かす
ヒューマン・ギルド 代表取締役
アドラー心理学カウンセリング指導者
岩井 俊憲 氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2019年11月号
 
 
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フロイトやユングと並び心理学の3大巨頭と称されるアドラー。「人間の行動には目的がある」とポジティブに捉え、現在を未来へどう生かすかを考える手法は、企業経営にも多くのヒントを与えてくれる。アドラー心理学を学び、30年以上にわたって講演・研修を続ける“勇気の伝道師”・岩井俊憲氏に、そのポイントを伺った。

 
 
人間観察から生まれたアドラー心理学
 
若松 アドラー心理学は、フロイトやユングに並ぶ3大心理学といわれます。経営に携わっていると心理学からの学びも多いため、今回の対談を非常に楽しみにしていました。まず、アドラー心理学には、どのような特徴があるのでしょうか。
 
岩井 フロイトが書斎で思考を重ねて理論構築したのに対し、アドラーはウィーンのカフェでコーヒーを飲みながら雑談をしたり、カウンセリングをしたりと、「現場」での観察から生まれた心理学です。また、フロイトは原因論、アドラーは目的論と、視点が異なります。
 
アドラーは理論ありきではなく、観察に基づいて現実との整合性から考察した。この現場での観察を「臨床の知恵」と呼んでいます。
 
若松 岩井先生はアドラー心理学と、どのように出合われたのですか。
 
岩井 勤めていた外資系企業でリストラを主導し、その後に私も退職。今までの経歴が通じない世界に飛び込んでみようと考え、不登校の子どもを預かる塾の手伝いを始めてアドラー心理学に出合いました。
 
塾で知ったのは、子どもが不登校になった原因を探ろうと過去を掘り下げても解決にたどり着かないこと。しかし、アドラーの「人間の行動には目的がある」という目的論を用いると、その子が今後どうしていくかの援助ができるようになりました。現在を未来にどう生かすかというアドラー心理学の考え方がピタリとはまったのです。
 
若松 アドラー心理学は、タナベ経営のコンサルティングと同様に臨床から導き出した理論なので共感できる学びが多いのだと分かりました。
 
 
 

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