vol.42 Sweets Innovation Company
お菓子で世界中の人を幸せにする会社
マスダック 代表取締役社長 増田 文治 氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2020年3月号

 

 

 

 

“デパ地下”に並ぶ多種多様なスイーツや全国に知れ渡る土産菓子。そうした全国の人気菓子を陰で支えるのが、製菓機械のトップランナー・マスダックグループだ。創業以来、「はじめに菓子ありき」の精神を貫く同社は、世界へと活躍の場を広げながら菓子業界にイノベーションを起こし続けている。

 

 

菓子でみんなを幸せに世界初の開発に挑戦

 

若松 2017年、マスダックグループは創業60周年を迎えられました。創業者・増田文彦ファウンダーの頃からの当社との長いご縁に感謝いたします。

 

今では持ち株会社である「マスダック」を中心に、製菓機械の開発・製造やメンテナンスを行う「マスダックマシナリー」、菓子製造を担う「マスダック東京ばな奈ファクトリー」によるグループ経営を展開され、売上高は137億円(グループ計、2019年3月期)に上ります。機械は日本の得意分野ですが、中でも製パン・製菓分野に着目された点が非常にユニークです。

 

増田 創業者である父・増田文彦は、若い頃に九州大学で機械工学を専攻し、航空機設計を志していました。しかし、終戦を迎えた日本でその夢はかなわず、叔父(増田顕邦氏)から紹介された東京の印刷工場に勤務。その頃、偶然に再会した旧友から頼まれ、まんじゅう製造機の開発を手伝いました。それが菓子製造機との出合いでした。

 

機械が完成して実演販売をすると、みんな幸せそうな顔でまんじゅうを頬張っている。その姿を目の当たりにした父は、「菓子はこんなに人を幸せにするのか!」と衝撃を受けたそうです。そして、この出来事をきっかけに印刷工場を辞め、製菓機械の開発を仕事にしました。

 

若松 創業から受け継がれる「はじめに菓子ありき」の精神は、この経験から生まれたのですね。印刷工場を辞め、菓子機械の開発に取り組んだのもユニークです。当時はまだ和菓子を製造する機械が世の中になかった時代。そこへ挑戦されたところに、技術者としての矜持を感じます。ちょうど菓子の需要が急速に拡大する時期でもあり、時代の流れにも合っていました。

 

製パン分野に進出されたのも同じ頃でしょうか。

 

増田 ある製菓関係者から、「これからはパン業界も菓子パンが一つの柱になる」と聞いた父は、叔父の勧めもあって1957年にあんパン製造機を開発。製品化には至りませんでしたが、「面白い技術者がいる」と評判が広がり、製パン・製菓メーカーから相次いで相談が寄せられるようになりました。

 

その一つが、東横食品工業(現サンジェルマン)から依頼された「桜餅製造機」。この時、父が新たに考案した赤外線を用いた製法は、後に当社の主力となる「自動どら焼機」にも採用される画期的な発明となりました。

 

 

出所:マスダックグループ会社案内

 

 

 

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