2021年 年頭指針

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2021年1月号

 

 

アップデートしよう、新しい社会のために
レジリエンス戦略

 

 

未曾有のコロナショックがもたらした、経済と価値観の世界同時リセット。これによって休業不況、変化の加速、ニューノーマル(新常態)が世界中で発生し混乱は収まるところを知らない。有事の中でも会社をサステナブルに回復・成長させる「レジリエンス戦略」の推進を決断し、自社をアップデートする時が来た。新しい社会のためにファーストコールカンパニーへの道を切り拓こう。

 

 

世界同時リセットに対応した“しなやかに強い経営”を

 

2019年末から流行し始めた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、これまでの世界経済と価値観は同時リセットされました。それが新型コロナパンデミックであり、コロナショックです。

 

世界中で同時に起きた現象は3つあります。1つ目が「休業不況」。観光や交通、サービスなどの需要が消え、社会文化や経済活動がストップしました。

 

2つ目が「変化の加速」。先進国・新興国の区別なくデジタル化が一気に進みました。SDGsやグリーンニューディール政策といった社会課題解決へ向けた取り組みが加速します。

 

3つ目が「ニューノーマル」(新常態)です。コミュニケーションスタイルはオンライン化が進み、テレビ会議、テレワーク、オンライン教育などが急速に普及。都市から地方へ、集中から分散へのシフトに基づく新しい生活様式が生まれました。

 

そして、私たちはまだ有事のさなかにいます。だからこそ、「レジリエンス戦略」が必要なのです。

 

レジリエンス(Resilience)とは、「復元する力、回復力」を意味します。これから復元していく会社や組織には、いかなる変化にも速やかにトランスフォーメーション(変身)できる“竹”のようにしなやかで強靭な体質への転換が求められます。竹がしなやかで強いのは、“節”があるからです。当社の創業者・田辺昇一は「事業経営は竹の節のごとし」とよく言っていました。今、必要なのは、しなやかに強くなるための節を「経営者のリーダーシップでつくる」ことです。

 

私たちが向き合うべき有事は、3つのキーワードでまとめることができます。1つ目は「低成長」です。日本経済は長期の低成長時代に突入し、その中で経営を行わなくてはなりません。マーケティング視点で「社会に問い掛ける新しいカテゴリー」を定義して「事業の多角化」に取り組む必要があります。

 

2つ目は「非連続」。あらゆる分野でゲームチェンジが起こり、定石が変わっていきます。一言で表現すれば「業界再編」です。今後は「危機に強いポートフォリオ経営」へと大胆に組み替えていく必要があります。

 

3つ目は「高速変化」。その代表が「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。さらに、業界再編やワークスタイルなど、さまざまな分野での高速変化に対応する必要があります。

 

私は「100年続く会社は、変化を経営する会社」と定義していますが、今こそ変化が必要なのです。「新しいカテゴリー」「多角化」「ポートフォリオ経営」「DX」を新しい経営軸に、ピンチをチャンスに変える“しなやかに強い経営”のためのアップデートを提言します。

 

 

 

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