小売業の新しい収益を生むリテールメディア
リアルの行動をデータ化
アドインテ

1 / 3ページ


2020年11月号

 

 

実店舗における顧客のトラフィック(交通量)をデータ化し、AIで行動特性などを分析。顧客の特性に合ったアプローチをタイムリーに仕掛けるアドインテのソリューションが大きな成果を上げている。

 

 

AIBeaconの行動解析イメージ

 

 

来店者の行動を分析する独自開発のIoT端末

 

冬物のニットを購入しようと街を歩いていたら、あるアパレル店から「アプリ会員限定50%OFF!」という情報がスマートフォンに配信されてきた。たまたま近くにいたので店まで足を伸ばし、気に入ったニットを定価の半額で購入した――そんな顧客体験を可能にするサービスがある。O2O(Online to Offline:オンラインからオフラインへの送客)、OMO(Online Merges with Offline:オンラインとオフラインの融合)分野でデジタルマーケティング事業を展開するアドインテの「AI・デジタルマーケティング・ソリューション」だ。

 

このソリューションを可能にしたのは、同社開発の「AIBeacon(エーアイビーコン)」。Wi-FiセンサーとiBeaconが一体となったIoTセンサーで、iBeaconだけでは難しかった「店舗解析」を実現できる。

 

AIBeacon開発の一つのきっかけは、あるクライアントから「デジタル広告を受け取った人のうち何名が来店しているのかを知りたい」という相談を受けたことだった。

 

「依頼に応えようと、2015年当時、米国で登場していたiBeaconを店内にテスト設置したのですが、うまくいきませんでした。専用アプリをダウンロード済みで、かつBluetooth(ブルートゥース)機能をONにしているスマホしか認識できない仕様になっていて、ごく一部の来店者しか捉えられなかったからです。

 

そこで、正確な来店比率を測るためにAIBeaconを独自開発しました。『Wi-Fiでも検知可能』『専用アプリ不要』と、従来のBeaconが持つ欠点を解消し、Wi-Fi対応によって計測可能範囲は半径数メートルから最大で約180mになりました。個人情報を取得することなく、匿名のアクセス情報を得ることができます」

 

こう説明するのは、アドインテ取締役副社長兼COOの稲森学氏である。AIBeaconで取得した顧客の来店回数や来店頻度、店内の回遊経路などのデータは、マイクロソフト社が提供するBIツールでダッシュボード化(複数の情報源からデータを集め、概要を表示する機能)。可視化することによって分析しやすくなり、より戦略的なデジタルマーケティングが可能になった。

 

 

O2OとOMOの違い

 

 

※低消費電力の近距離無線技術「Bluetooth Low Energy」(BLE)による位置特定技術を利用したセンサー端末

 

 

 

1 2 3