Vol.47 日世 × タナベ経営 マーケティングコンサルティング本部

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2020年7月号

 

 

“笑顔の絆”を増やし続ける
ソフトクリーム業界のリーディングカンパニー

 

 

紅白のコーンカップ、北海道あずき味など、日本らしさを表現した「和のソフトクリーム」(左)/販売店・消費者から好評な燕三条製のスプーン(右上)/中央左から池谷氏、岩﨑氏(右下)

 

 

ソフトクリーム市場に特化し、特色あるナンバーワンとして業界をリードする日世。国内唯一の総合メーカーの強みを生かしたワンストップサービスは、顧客から高い支持を集めている。

 

 

日本市場を切り開いたパイオニア

 

日本で初めてソフトクリームが販売されたのは1951年。以降、日本のソフトクリーム市場を切り開いた日世は、約70年にわたりパイオニアとして市場をけん引してきた。

 

現在、同社はソフトクリーム用のコーンカップ、ミックス(原料)、フリーザー(機械)のいずれも国内シェアナンバーワン。それぞれでシェア5割を超える圧倒的な支持を集める背景には、品質への強いこだわりとチャレンジ精神がある。

 

戦後に進駐軍向けの商社として創業した同社は、1951年に米国からコーンカップ、ミックス、フリーザーを輸入販売する事業をスタート。その後、品質向上や低価格化を目指して国内生産に切り替えながら市場拡大に貢献する一方、海外企業との技術提携や独自の研究開発を重ねることでソフトクリームの味と安全性を追求してきた。

 

「ソフトクリームに必要なコーンカップ、ミックス、フリーザーを含め全ての関連商品を提供できることが当社の強み」とマーケティング部企画グループ大阪の課長・池谷勝彦氏が語る通り、国内においてソフトクリームの総合メーカーは同社のみである。原料から機械まで、ソフトクリームを知り尽くすオンリーワンの存在であり、社内に蓄積された知見や技術によって常に業界の先駆けとなる新商品を作り出してきた。

 

 

新たなジャンルを確立したプレミアムソフトクリーム

 

その好例が、2013年に発売された「CREMIA」(クレミア)である。これまでと一線を画すプレミアムな商品を目指して開発されたクレミアは、円錐形のラングドシャの上に生クリームを連想させる濃厚なクリームを搾り出した、美しいフォルムのソフトクリーム。SNSで人気に火が付き、特に20歳代、30歳代の女性を中心に大ヒットにつながった。

 

開発期間は3年間。試作はミックスやコーンカップ、フリーザーを含めて400回以上も繰り返されたという。そのこだわりが実を結び、世界のトップクラスのシェフやパティシエが審査員を務める国際味覚審査機構(iTQi)において、2014年から2019年まで6年連続で優秀味覚賞・最高ランクの三ツ星を獲得。発売から7年たった現在も全国1700店舗以上で販売されるなど人気が続いている。

 

世界が認めるおいしさと美しいフォルム。これだけでヒットの理由としては十分だが、一過性のブームを超えて人気が持続する理由として、マーケティング部企画グループ大阪係長の岩﨑拓人氏が指摘するのは「消費シーンの変化」だ。

 

「ソフトクリームには庶民的なイメージが強くありましたが、その状況は一変したように思います。ソフトクリームもスイーツの一つとして、デパートの催事関係でも扱われるようになりました」(岩﨑氏)。高級ソフトクリームの一つとしてではなく、それを超える特別なスイーツとして新たなジャンルを開拓したことが、根強い人気につながっていると言えよう。

 

 

※ミックスのみの数字

 

 

日世キャラクターのニックン&セイチャン

 

 

 

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