効果的なアセスメント研修に向けて、経営幹部に求める役割・能力・スキルの見直しから始める
"自社"の経営幹部に求める役割・能力・スキルは何か?
「自社の幹部社員は、マネジメントのことを知らないから、一般的な管理職研修を受けさせたい」これは、各社で研修内容の設計をしていると、経営者・人事担当の方からよく聞くワードです。もちろん、初めて管理職になられた方にとっては、まずはマネジメントの基本を習得することはとても大事である。
しかしながら、このような会社様は同時に「研修を受けさせたけど、思うような効果が上がっていない」「研修を受けさせてもあまり意味が無い」と仰るのも共通しているように感じる。
そうならない為にも、自社の幹部社員に求める役割・能力・スキルを棚卸し、"自社"にとって必要な研修を実施することがとても重要である。"一般的"な研修ではなく"自社に必要"な研修へ転換することで、効果的な研修に繋がる可能性が高くなるのである。また、現状の幹部社員(幹部候補社員含む)の弱いスキル・能力を洗い出し、研修カリキュラムに組み込むことや、研修の目的・求める成果(研修を受けた後にどのような姿になって欲しいか)を設定することも非常に重要な要素である。
自社の経営幹部が保有している知識・スキルはアップデートしているか?知識・スキルの陳腐化はしていないか?
皆さんは、「リスキリング」という言葉を聞いたことがありますか。
リスキリングとは、社会の変化に対応するために、"学び直し"によって新たなスキルを習得することを指します。
近年、若手・中堅層(係長・チームリーダークラス)の研修を担当しているとよく聞くのが、「上司(課長・部長)が世の中のトレンド(SDGs・カーボンニュートラル・DX化 など)に疎く、新しいことを推進しようとしても理解してくれない」というものである。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、ワークスタイル(テレワークの推進)の変化やDX化の推進が各社で行われていると思うが、その時代の環境変化に付いていく為にも、"リスキリング"(学び直し)が必要である。 また、人生100年時代・定年延長の流れもあり、特に50代の幹部社員が今まで培ってきた知識・スキル・経験だけでは、今は勝ち残れない(生き残れれない)時代である。
だからこそ、幹部候補社員のみだけではなく、現幹部社員(特に50代のベテラン幹部社員)にも新たに必要とされている知識・スキルを自覚してもらい、"学び直し"が必要なである。 それに伴い、自社で必要とさる知識・スキル面についてもアップデートを図り、経営幹部研修を効果的なものにしていく必要がある。
最後に ー効果的な経営幹部アセスメント研修実施に向けてー
効果的な経営幹部アセスメント研修に必要な観点は、
1."自社"で必要とされる知識・スキルは何か?
2.今の時代環境に応じて求められる(知っておかないといけない)知識・スキルは何か?
という2つの切り口がポイントです。
それらは、職場で求められている知識・スキルであり、必要不可欠なものである。
また、職場内における特性によっても研修の内容は変化すると考えらる。例えば、組織の男女比や年齢構成によってマネジメント方法は少なからず異なる為。それ以外にも、経営戦略・経営方針に合わせて、任せるべき役割も変わってくると考える。
"効果的"な研修を実施する為には、これらの変化に対応すべき、同じ内容の研修でも、その時々の変化に合わせてカリキュラムを改善することが重要である。
冒頭にあったように、「自社の幹部社員は、マネジメントのことを知らいないから、一般的な管理職研修を受けさせたい」ではなく、自社の特性にあった研修を実施し、効果的な研修を実施していただきたい。