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トレンドから来期の人材育成・教育計画に活かす
経営を取り巻く環境変化
企業を取り巻く環境が急速に変化しサービスや製品が多様化する中、各社において、新たな価値を生み出す推進力や、新たなビジネスへの対応力についてこれまで以上に注力する必要がある。
企業価値を向上させる源泉として無形資産（付加価値の向上・創出）に注目が集まっている。
特に人材価値の向上を通じて、自社の商品・技術・サービスに無形の付加価値を加えて、差別化していくことが各社の重要成功要因であると言える。
言い換えれば、外部環境の変化による企業競争力強化を人材育成を通じて向上させていくことが必要である。
現に"リスキリング"（能力・スキルの学び直し）に関する関心が高まっており、時代に応じて新たな能力を身に着けようとする動きが年々高まっている。
また、時代の変化に伴い働き方や仕事に対する価値観も大きく変わってきており、「自己犠牲」のもと一社でキャリアを積み上げるというよりも、仕事に対する"やりがい"や"ワークライフバランス"などの「自己実現」に重きを置いた働き方に変わりつつある。
そのため、企業を選ぶ観点も「どのようなキャリアを描くことができるのか」、「企業のサービス・製品を通じてどのような社会貢献ができるのか」といった基準の重要性が高まっている。
こういった背景を鑑みると"人材育成・教育実施"は経営の最重要課題であり、トレンドを押さえた上で設計することが、更なる効果を高めると考えられる。本コラム通じて、自社の人材育成計画に役立てていただきたい。
トレンドキーワード
1．ラーニング・ジャーニー
ラーニング・ジャーニーとは字の通り、「旅を通じて学ぶ」という意味であり、実際発生していた課題や問題に直面している当事者
から話を聞くことや視察をすることにより学びを得ることである。座学での学びではなく、現実発生している課題に対する解決方法に
ついて学ぶことができるため、実務にシームレスに繋げることができる。
※タナベコンサルティングでは各研究テーマを軸にした研究会があり、成功事例企業に視察に行き、
参加企業と交流・意見交換をしながら自社に活かす場を提供している。
弊社が提供しているタナベコンサルティング 研究会 Labの詳細内容にご興味があれば、以下リンク先をご覧いただきたい。
「パーソナライズ学習」とは個々の理解度や能力の習得状況に応じて研修や学習をカスタマイズするという意味である。ダイ
バーシティ（多様性）が広がる中、従来型の画一的な研修スタイルではなく、個人の興味関心に応じた学び方や学ぶテーマに
ついて対応することで強みをさらに伸ばすことに繋がる。
ただ、何もかも本人がやりたいようにカリキュラムを組める訳ではなく、上司（もしくは人事部）が本人の強みやキャリアに
対する考え方を理解した上で、適切な選択肢を提示することにある。人事部としては複数の選択肢が提供できるよう、
環境整備から進めていただきたい。
3．マイクロラーニング
マイクロラーニングとは、短い時間（5分～10分程度）で行う学習のことであり、方法は動画視聴やクイズ形式の学びなど様々で
ある。注目された背景としては1時間以上を研修時間を割くことが難しいことやスマートフォンの普及によりモバイルデバイ
スですき間時間でも学ぶことができる環境が整ったことが挙げられる。一方で短時間であることから学ぶテーマが単純なものに
限られる事やディスカッションなどの意見交換が難しいことから、導入する際は集合型の研修と複合的に検討いただきたい。
4．コホート型学習
コホート型学習とは、オンラインを通じてグループ単位で教育プログラムを受講し、共同で学習を進める手法を指す。
ビデオ講座を自ら選択し、視聴する従来のオンライン学習ではなく、限られたグループでオンライン上でインタラクティブに
ディスカッションしながら進めていく事で、学びを最大化することに繋がる。
まとめ
今回は人材育成にスポットをあてたトレンドについて紹介したが、すぐに実現させることが難しい内容も多いと考えられる。
導入が難しいとしてもなぜトレンドとして注目されているのかという背景に目を向け、現状の教育プログラムや教育方法について再検討する上で参考にしていただければ幸いである。
自社の教育コンセプトに応じてトレンドに応じて人材育成をブラッシュアップし、社員の更なる可能性を広げていただきたい。
この課題を解決したコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー山中 惠介
- 主な実績
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- 大手小売業向け人事制度構築コンサルティング
- 製造業向け退職金制度再構築コンサルティング
- 建設業向け定年延長制度設計コンサルティング
- 飲食業向け人事制度構築コンサルティング
