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人事課題解決ノウハウ

グループ会社のシナジー最大化のための
コミュニケーション手法

会社を飛び越えたチームワークの発揮を通じて、グループ全体のシナジーを最大化する

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グループ経営における共通課題

グループ経営における共通課題

近年、関連会社や子会社を含めた"グループ経営"において、グループ経営戦略および人事戦略の不適合や組織体制の 複雑化に伴い、人的・物的リソースが増加することによるコスト増が問題視されていることは周知の事実である。
中には、親会社に対する求心力の低下やグループ内企業が実質ライバル社のような存在になることでネガティブな連鎖が 常態化し、セクショナリズムに陥ってしまっているケースまである。
また、グループ間のコミュニケーション強化については、総論では各社賛成しているものの、各論になると途端に非協力的になり、表面的な対策で留まることが多い。実質反対しているのと同じ現象が常態化しているのである。

グループ会社間のコミュニケーション強化策

グループ会社間のコミュニケーション強化策

1.オンボーディング(大前提)

大前提として押さえていただきたいのは、各関連会社(事業会社)それぞれが、独自の理念やカルチャーを軸に日々経営を行っているという既成事実である。そのため、他社の違いを最大限に尊重し合い、相互に受け入れていく土壌の整備が グループ会社間におけるコミュニケーション強化の第一歩となる。具体的には、各社のボードメンバーが中心となって、 相互に会社の理念・ミッション・ビジョン・バリューといった上位概念と左記に紐づく主要経営システムについて正しく理解していくことが最初のステップとなる。ここに時間を割けるか、そのための仕組みや機会があるかが重要である。

2.グループコンセプト設計

次に、グループ全体の経営戦略・人事戦略に紐づく組織戦略(コミュニケーション戦略を含む)を明文化していくことが 重要となる。この際、親会社だけで決めずに、グループ会社全体でコンセンサスを取りながら、定義(or再定義)していくことが鍵となる。
※本稿では詳細については割愛。

3.グループコミュニケーションの仕組み化

ここでは、数多あるグループコミュニケーション施策の中で、代表的な施策についてご紹介する。

(1)グループ会社PMO(プロジェクトマネジメントオフィス。)以下PMO。
PMOはプロジェクトをマネジメントする管轄やプロジェクトマネジメントそのものを指す。 各グループ会社より選抜した人材を組織化し、その組織をPMOが一定期間中、計画的・連続的にマネジメントを行い、 一定の成果を上げていく企業横断型のプロジェクトマネジメントである。 小さな成功体験をマイルストーンにグループ会社間で共通の成果を生み出す体験がコミュニケーション強化に繋がる。

(2)会社横断型の人事交流
組織再編や人員の再配置などの人事戦略も当然有効ではあるが、そこまで頻繁に導入しづらい現状もあるため、 比較的ハードルを下げた形での会社横断型の人事交流を例えば1年~2年に限定し、導入していく方法も一つである。 当然、単発の人事交流では効果は分かりづらいものの、継続的な人事の仕組みとしてグループ全体で展開していけば、 人材が流動し、あらゆる企業文化が融合していく風土が段階的に醸成されると言える。

(3)グループ会社間の対話交流
グループ会社間の対話交流もオススメの施策である。 例えば同じ階層の立場や同じ職種の立場のメンバー同士で、日頃の価値発揮内容の共有や、主要テーマに対するノウハウ共有や相互アドバイスを継続的に行うことで自然とグループ会社間の関係性が育まれていく実感を得られる。 対話交流に連動させて、社内報やタレントマネジメントシステムによるパーソナルプロフィールの共有も効果的である。

(4)各社における社内インフルエンサーによるセッション
各社において影響力のある人材を社内インフルエンサーとして抜擢し、相互にセッションさせる方法も効果的である。 良き影響は必ず伝染していくため、チェンジマネジメントの観点からも効果を期待できると言える。 上記(1)との連動も効果的である。

まとめ

以上、ポイントを絞ってご紹介してきたが、大切なことは、

①企業の違いを最大限に尊重すること(ボードメンバーが本質的に理解し合う)
②グループ共通のミッションやコンセプトの明文化
③グループ共通の取り組みの継続的な仕組み化


をいかに徹底して行っていくかである。
これを機に各社のグループコミュニケーションを考えるきっかけにしていただければ幸いである。

この課題を解決したコンサルタント

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