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経営戦略・事業戦略・人に対する考え方に共感を呼ぶことが戦略採用の真髄
押さえるべき採用成功のポイント
働き手不足のこの時代において、採用に成功する企業の特徴は何か？と尋ねられる機会は多い。この質問に対しては率直に、良い企業であり、戦略採用が整っている企業だとお答えしている。良い会社というと抽象的な表現だが、要は人に対する考え方が確立できている企業のことを指す。また、戦略採用とは、理念→ビジョン→経営戦略→事業戦略が一本の軸で繋がり、これらの戦略実現に向け必要な人材像（ペルソナ）を設定の上、その人材を確保するための採用戦略を構築することを指す。
今回は、採用戦略成功のポイントとして、大きく3点についてご紹介してきたい。そのポイントは、①良い会社である、②ビジョン実現に繋がる採用戦略、③人事担当社の経営者目線である。一つひとつ具体的に見ていきたい。
1点目、良い会社である
良い会社とは、働く人に対する考え方が確立出来ている企業である。決して、大手である、給料が高い、福利厚生が充実している、休みが多いといったことではない。では、考え方が確立できているとは何かと言えば、採用→育成→定着→活躍のサイクルが正しく認識され、循環していることにある。
採用した人材を会社全体で育てることで、組織に定着し、活躍を促すことに繋がる。社員が活躍することで業績が上がり、分配が増え、組織帰属意識が高まり、周囲への良い評判が増える。その結果、応募者（求職者）が徐々に増え、集める採用から人が集まる採用に転換することができる。このサイクルが連続的に良き変化を続け、更に良い循環を生む。結果として、離職者を減らすことにも繋がる。
単に、採用目標人数を達成することではなく、厳選した採用が可能になる。
部分だけを見て、改善・強化するのではなく、バランスよく同時に改善・強化していくことが必要となる。
2点目、ビジョン実現に繋がる採用戦略
なぜ人材を確保する必要があるかと言えば、経営理念・ビジョンに基づく経営戦略・事業戦略を達成させるためである。
ここでは代表的な中途採用と新卒採用それぞれの特徴と合わせて考察していきたい。
■中途採用向き
現有メンバーでは役割が不十分であり、短期間で成果や責任を任せたい場合は中途採用向きである。
■新卒採用向き
長期的目線で企業の中核人材を育て中長期間で成果を上げることを期待する場合は、新卒採用となる。
いずれも予め求める人物像を設定するが、これが曖昧なケースが非常に多い。特に新卒採用はポテンシャル採用である点から、「明るく・元気・素直」であれば良いと言う企業が散見される。果たして本当に正しい設定であるだろうか。企業理念・ビジョンや経営戦略・事業戦略は企業ごとに違っており、業界内での立ち位置も違う。したがって、求めるべき人材像・要件は1社1社違うはずである。採用したい人材像を具体的に設定し、ペルソナ（たった一人のあなたに来て欲しい）を作り上げたい。これが出来ることで、採用戦略が具体化され、効果を高いものにできる。
3点目、人事担当者の経営者目線
最後は、人事担当者が経営者に限りになく近い目線を持つべきである点だ。
採用活動において全社で取り組み、中でも経営者が全面に出て未来を語ることは非常に大切で、何よりも武器になる。しかし、現実的に常に経営者が採用活動に注力する訳にはいかないため、代わりに人事担当者が対応していく必要がある。その際、人事担当者の視座が低く、事務的な内容しか話せないのでは、求職者に伝わる魅力も半減してしまう。人事担当者は普段から経営者とのコミュニケーションを意識的に取り、目指す方向性や温度感を把握しておく必要がある。そのため、人事や採用担当には企業でのモデル人材、活躍人材を登用すべきである。経営者の代弁者として、ふさわしい人材配置ができているか今一度確認していただきたい。
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この課題を解決したコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー立入 俊介
総合人材サービス会社にて、大手~中堅中小企業の新卒採用・人材育成支援に従事し、プレイングマネージャーとして組織マネジメントを担い、社内外両面の組織改革の経験後、当社へ入社。採用領域での知見を活かし、「社員が活き活きと働き、周囲に薦めたくなる組織作り」の信条のもと、顧客の理念・ビジョン・企業風土・採用競争力・制度設計・グループ人事まで、多面的要素から戦略的な人事コンサルティングに行っている。
- 主な実績
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- 新卒採用支援コンサルティング
- 食品メーカー向け賃金制度設計コンサルティング
- 人材育成支援コンサルティング
