人事コラム
人事制度

年商30億の壁を突破するための、人事制度構築のポイント

中小企業に必要な人事制度とはどのようなものでしょうか?会社の規模に応じて押さえるべき人事制度のポイントを解説します。

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目の前の課題よりも、会社の将来像から逆算した人事制度を目指す

企業の成長過程で直面する「30億・50億・100億の壁」とは

企業の成長過程で直面する「30億・50億・100億の壁」とは

企業の成長段階には壁があり、年商1億・3億・5億・10億・30億・50億・100億・300億・・・と、節目ごとに経営体質を転換できなければ成長は頭打ちとなり、やがて成長は止まってしまいます。

これを段階別に「1、3、5の壁」と呼んでいます。

例えば、30億円は「組織経営の壁」、50億円は「部門経営の壁」100億円は「ペンタゴン経営」の壁といったように、企業経営には売上規模に応じて解決すべき課題があるのです。

また、環境条件により一時的にそれぞれ壁を突破できたように見えても、経営体質が従来のままだと大幅な減益・売上高のジリ貧になるケースが多いので自社を俯瞰してみることがなにより重要になります。

年商の壁にぶつかる企業の特徴①

年商の壁にぶつかる企業の特徴①

企業の盛衰を左右するものは、外部要因ではなく内部要因にあります。年商の壁にぶつかる企業の特徴として内部要因が解決できていない可能性が高いと推測します。
内部要因とは、資本、経営者の経営能力、経営者の性格の3つでありますが、特に経営者の性格がその7割を占めると言われています。成功(失敗)する社長の性格をまとめております。重要なのは「他人からみた時の性格」です。

成功する経営者の特徴
1.プラス発想
2.ミッション・ビジョンが明確である
3.決断力がある (1)決断すべき時にタイムリーに決断出来る
4.バランス感覚が優れている (1)経営バランス・財務バランス
5.良い意味で二面性を持っている (1)氷のような冷徹さと炎のような情熱を持つ
6.勉強熱心である (1)同年代・同業界以外の人脈を多く持つ
(2)経営の原理原則を理解している
7.外部人材の意見にも耳を傾ける(素直である)
8.人間好き
9.細か過ぎない(重箱をしゃもじですくうような性格)
失敗する経営者の特徴
1.ワンマン型から脱皮出来ない (1)組織体制を作れない
(2)権限委譲出来ない
(3)秘密主義
(4)傲慢
2.経営理念・ミッション・目標不明型
3.視野狭窄型 (1)内弁慶で従来のやり方に固執する
4.理想主義型 (1)冷たい感情1点張り
5.感情不安定型
6.社長以外の実権者がいる
7.成功に安住し、新しい挑戦を怠る
年商の壁と突破するための人事制度構築のポイント

年商の壁と突破するための人事制度構築のポイント

年商の壁つまり企業が解決すべき問題を人事制度を用いて解決することは会社にとっての大きな財産となります。
仕組みを整え、運用、振り返りのPDCAができると人は必ず成長します。
人の成長=会社の成長と捉え、成功体験をたくさん積み上げた会社はさらなる壁に直面した際にも自社で乗り越えることがきっとできます。その上で人事制度を構築するポイントを2つに絞ってお伝えします。

1.バランスの良い人事制度
単に人事制度構築のいってもその中身には「評価制度」だけでなく「等級制度」「教育制度」など様々の要素が存在し、それらをバランスよく設計・運用する必要があります。

2.課題の認識と優先順位
企業が解決すべき問題を自社に置き換えた時に不具合がどこに生じているのかを認識することから始めます。
社長の「目指すべき姿」から見える課題分析と「経営戦略」からみた課題を捉えましょう。
戦略を実現させるためのKFS(勝てる条件)は何か、を把握することが重要です。その上で、その条件を整備するために、人事制度上で解決できる問題を選定する必要があります。

企業規模別の人事制度構築の重要性

企業規模別の人事制度構築の重要性

「人=コスト」という認識から「人=資本」であると考える人的資本経営という考えを社内に浸透させ、マネジメントの方針を整えることが人事制度を構築する第一歩となります。
これは人事制度に限ったことではないですが経営者と幹部の目線がバラバラのまま走っても部下は絶対についてきません。

中小企業でよく見られるケースとして挙げられるのが、大手企業を真似した人事制度を導入することです。ただ、この方法で制度を構築しても、効果的に機能することはあまりないでしょう。「評価の着眼点は企業規模で変わることなく、仕事ができる社員を評価すればいいだろう」という経営者もいらっしゃると思います。それは大きな間違いであり、重要なのは企業の成長規模・スピード・スタイルなど様々な事案を考慮した評価制度の設計と運用です。

この課題を解決したコンサルタント

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タナベコンサルティンググループは「日本には企業を救う仕事が必要だ」という志を掲げた1957年の創業以来
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