人事課題解決ノウハウ

わが社の人材は、わが社のビジョンを実現させるタレント達である

わが社のミッション・ビジョン・バリューを実現させるための実行推進と人材育成を連動させるには?

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『近くの目的地までは一人で進む、遠くの目的地までは皆と共に進む』を柱にする

マインドが先か?環境が先なのか?

『マインドが先か?環境が先なのか?』この質問を頻繁にお受けする。 意識の違いというよりも、立場と目線の違いからこの疑問が沸き起こってくると考えられる。自立・自律を視野に入れている方々は、環境に左右されることなく、物事を能動的に受け止めて解釈し、自身とチームにとってプラスに転換して進めてゆく。言葉を選ばずに述べれば、目は話すことができないが、手を放したとしても成長してゆこうと工夫されている。
一方、マネジメント側からこの言葉を聞く時は、『やる気がある方、前向きな方、目標がある方、見込みがある方には成長の機会を用意したい』という意識を持たれていることが多い。その片鱗が確認できれば育成したいとの意向である。

そこで皆さんと考察したいことは、『発露的に目標や夢を持った方がどれだけいるのか?』という点である。コンサルティングの現場で社員の皆様、幹部の皆様と面談を実施することがある。育成やマネジメントに関する面談の際に頻繁に出くわすことは、『夢・目標の存在』である。『夢・目標がある方は前向きな人材。一方そうでない方は消極的』との思想が前提で普段接されていることに対し、一層自身はどの様にしてゆくべきかを悩まれている方が増えている。5年ほど前では半々であった。現在では『夢・目標』を明言される方は2割ほどである。ここで気を付けなければならないことは、『夢・目標』がないことは、マインドやロイヤリティが低いことには直結しないという事実があることだ。行動はコントロールできる部分があるが、気持ち、感情、思想に対してはコントロールという概念を入れるべきではなく、共感や共鳴していただくというスタンスが、マネジメント側には必要である。従って、現時点では環境整備、仕組み、ツールの整備が半歩先に進めるべきだと考える。

近くの目的地までは自身で進む

『将来どうなりたいのか?目標や夢はあるのか?』とかくこの視点から入ることが多いのが、社員との会話である。特に管理職から部員に話すときには、この目線となる。それが人事考課時の会話だけとなると、目標や夢と実際の実力があっていない場合、二重に否定された気持ちになる。夢・目標がないことと、実際のパフォーマンスが低いこと。この繰り返しが人事考課で行われると、自身のプレゼンス(存在感)を発揮しにくくなる。小見出しで記載した『近くの目的地までは自身で進む』ことは、自身のプレゼンスを発揮できるかどうかである。一足飛びに自身のプレゼンスを大舞台で発揮できる方は少ない。まずはスモールチームの中でプレゼンスを発揮する。マネジメント側でいえば、この環境を作り出すことができるかどうかが重要となる。褒めることが不得手という方が増えているのは、皆さんの周囲でも同様だろう。では、事実を言うことはどうだろう。昨日より〇〇だった、先週より〇〇だった、この連続を本人にも伝え、周囲とも共有することで、皆の見る眼が変わってくる。環境をつくること、周囲からの見た目を変えてゆくこと、この2つを意識することで、ある意味本人は自身をさらけ出すことができ、夢・目標そして自信を持つことに繋がる。結果としては、自身をさらけ出してその姿が受け入れられることで良き循環(自身のプレゼンス)が育まれるのである。

遠くの目的地までは皆と共に進む

『遠くの目的地』とは、ミッション・ビジョン・バリューの実現のための日々の活動推進と置き換えていただきたい。
昨今は一層、企業が持つミッション・ビジョン・バリューの明確化が必要になっている。制定するだけではなく、分かりやすく表現し認知され、さらに購買行動を起こしていただかなければならない。お客様を増やし続けてゆくことが重要であることは今昔変わってはいないものの、判断される際の軸が大きく変わっている。そこで、『遠くの目的地は皆と共に進む』ためのマネジメントは、ミッション・ビジョン・バリューの理解と浸透そしてそのための活動に参画しているかどうかを主眼に置くことである。
ミッション・ビジョン・バリューを主眼においたマネジメントで提言しているのは、トップコミュニケーション、ビジョンコミュニケーションを実施していただくことだ。部門長、部門メンバーの世代が大きく変わり、トップの声を聞きたいとの要望を伺うことが増えている。換言すれば、トップとの距離感を感じたくないとも言える。成長促進しているチームは馴れ合いではなく、トップとの距離感が短くなっている事実がある。上手く機能しないのは馴れ合いになってしまうからであろう。そしてトップコミュニケーションとは、報告等の一方通行だけではなく、想いを発信する機会をふやしていることに、その特徴がある。ご一緒しているクライアント様の経営者は四半期に一回ラウンドしている。考え方は将来への時間配分とのことだ。会社を、経営を誤解されずにトップの想いを直接正しく伝えることは、その後の現場活動に反映できることとなり、『遠くの目的地までは皆と共に進む』ことにつながっている事例である。

この課題を解決したコンサルタント

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タナベコンサルティンググループは「日本には企業を救う仕事が必要だ」という志を掲げた1957年の創業以来
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