第6回
2018.07.11 wed
2018.07.12 thu
DOMAIN&FUNCTION
教育・学習ビジネス研究会
REPORT
1日目
07.11 wed
「自由」、「自主」の風土で日本最強進学校へ!
視察&講義灘中学校・高等学校
教頭大森 秀治 氏
教頭大森 秀治 氏
学びのPOINT
① | チームで教える学年団システム 教え方の自由度を高める手法として学年団システムがある。授業計画(カリキュラム)は、各教科の教員7~8人で「学年団」を結成し作成・実行している。言い換えると学年団というチームで担任する仕組みといえる。 |
② | 教え方は自由、シラバスは教師の頭の中 教師の教え方には決まった型が無い。小説「銀の匙」一冊を3年かけて読むユニークな授業でも知られているが、教師が内容を自分で考え、自らが設計している。 |
③ | 制服や校則は存在しない 創立以来、「精力善用」「自他共栄」を校是に掲げているが、校則や制服は存在しない。校則や制服は無いが、学びに相応しい行動や服装はある。自立心を育てる秘訣が「自分で考えること」と認識しているからといえる。 |
重要な研究ポイント校是以外は自由。
生徒を真に信頼するから出来る
独自の教務運営システム
根元の思想教育がしっかりできており、結果として管理せずとも、各自の主体性が高まっていることを肌で感じた。
学校経営 経営者
灘と言えば、全国有数の進学校かつ長い歴史がある中で、現状の留まらず変化し続ける姿勢に感銘を受けた。
教育コンテンツ事業幹部
マネジメントでは、組織を統一するため、行動指針や細かなルールを構築しがちである。
しかし、灘高校は生徒を真に信頼するからこそ、校是以外は自由としている。
2日目
07.12 thu
知と汗と涙の近大流コミュニケーション戦略
講義近畿大学
総務部広報室 室長佐藤 公代 氏
総務部広報室 室長佐藤 公代 氏
学びのPOINT
① | 「実学教育」の精神 これまでにない独創的な研究に挑み、その成果を社会に活かし収益を上げることを目的としている。私大は国に頼れず、自らの足で立ち独立独歩の姿勢を貫くために、学問研究を収益に結び付けることが当たり前と考えている。 |
② | 組織方針での意思統一 「全学的事務組織方針」で、全教職員が情報収集力と発信力を高め近畿大学の広報員となることを定めている。コメンテーターブック作成やメディアアワード表彰など、教職員全員で広報に取り組んでいる。 |
③ | 広報ファースト 情報発信の源はプレスリリースである。広報はイメージ戦略で、ランキングなどはイメージが根付いた証拠である。目標を明確に定め、変わることを恐れずに投資した結果が現れている。 |
重要な研究ポイント目標を明確に定めた「広報ファースト」戦略
広報はただ単に発信するだけではなく、明確な目的・目標を持って、取り組むことが必要だと感じた。
専門学校 広報担当
世間のイメージを変えていくことは並大抵の努力では成し得ないと感じた。「伝えた」と満足せずに「伝わる」まで継続していきたい。
学校経営 経営者
広報活動は、一方通行の発信になりがちである。
しかし近畿大学は、広報をコミュニケーションと捉え、変わることを恐れずに全学一丸となって取り組んでいる。
2日目
07.12 thu
世界の未来を担うグローバル人材の育成
視察&講義株式会社アーテック
代表取締役社長藤原 悦 氏
代表取締役社長藤原 悦 氏
学びのPOINT
① | 新商品の開発で新入社員育成 新入社員は、研究開発チームとして9ヶ月間新商品を開発する。開発を進める中で取引会社の仕組みを学び、学校現場でヒアリングを行い、アーテックの仕組みと提供方法を学ぶ。 |
② | 世界一のプログラミング教材メーカーへ 教育が変わる前に会社が変わる、教育商材ではなく、教育ソリューション会社になることが求めれられた。 |
③ | 未来の大発明家を育てる事業展開 世界に提案する上で、紙ベースでは言語や安全性がネックになったが、デジタル商材は商品選定基準が変わる。日本の中でどうか?ではなく、世界から見てどうか?という視点をもって事業展開していく。 |
重要な研究ポイント教育現場で求められるサービスは前向きに対応し、付加価値の高い教育商材で業界をリード
商品開発をリードするのは営業である。営業と開発の共存を促進することで、商品提供まで一貫したマネジメントが勉強になった。
教育商材会社 幹部
スポーツとプログラミングを融合して、解決能力を醸成する教育が求められる。
スポーツ教室 経営者
商品開発は、出だしの段階で尻込みしがちである。
しかし、開発の間口には基準を設けないことで、真に求められているものは何であるかをしっかりと見つめている。