2020.09.25

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2020.08.27 Thu
2020.08.28 Fri

DOMAIN&FUNCTION

ヘルスケアビジネス
成長戦略研究会

REPORT
講演

08.27 Thu

<地域包括ケアの課題>
「住+介護」は「サ高住+小多機」終末期を視野にACPを、医療フリーアクセスが「障壁」

講師ジャーナリスト 浅川 澄一 氏
学びのPOINT

①「病院・施設」から「普通の暮らし」への転換
2025年の地域包括ケアの姿は、「時々入院、ほぼ在宅」。安全、安心、健康を確保するために医療、介護、生活サービスの一体型サービスを展開し、今後の医療はQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高める方向に進む。
②「お任せ」から「自己決定」に
現在の特養、グループホームにおける介護は住まいにサービスが包括された「お任せ型」であるが、今後は住まい(サ高住・自宅等)とは外付けで「自己決定」による小多機(介護サービス)を選ぶするスタイルが進む。
③地域包括ケアの障壁
地域包括ケアの障害①「地域内解決とは相反、どんな遠くの病院でも受診可能(フリーアクセス)」。障害②「自宅死は約14%。延命治療に対する考え方の転換」。障害③「訪問医師・訪問介護ステーション不足」。

KPI【病院死】オランダ:29.1%(日本77%)
【家庭医】オランダ:2~3千人に1人は家庭医(日本ゼロ)

ご当地医療の大転換
これからの医療(2025年モデル)は
「生活を支える医療」
「地域完結型」
「在宅医療、多職種協働」
「病気との共存」
「QOL(生活の質) QOD(死に方)」
「寿命80歳代」
講演・視察

08.27 Thu

理念「絶対に見捨てない。」を基とした地域に求められる病院作り

講師平成医療福祉グループ
医療政策マネージャー 海外事業部長
医師 医学博士
坂上 祐樹 氏
学びのPOINT

①理念に基づいた7つの約束を具体的に明示
理念「絶対に見捨てない」を基づいた7つの約束を具体的な行動レベルの事例まで落とし込んだもので明示している。これによりスタッフ1人1人が理念に基づいた行動が可能になっている。
②人(患者さん・働き手・地域)を集める広報
患者さん・地域に自法人のことを知ってもらう場をSNS(Facebook・Instagram)上に持ち、動画や日々の取組みを発信し患者さん・地域から選ばれる病院作りを行っている。
同時に、「グループで活躍する人物」も取り上げることにより理念に共感する人が集まる仕組みを作っている。
③技術・ノウハウの発信
貴法人内の医療・介護サービス向上だけでなく、日本の教科書や学会発表・論文化を行い日本の医療・福祉の質の向上に向け発信している。
また、積極的に技能実習生の受入れ、技能実習生が帰国し、自国へ日本の技術・ノウハウを持ち帰ることにより「日本の医療の質」を海外へ発信している。

KPI理念の実践度=
Quality Indicator(医療の質)調査と
年2回の患者満足度調査による客観的測定

「患者満足度調査」は、患者本人(もしくは家族)に対し年2回実施。調査結果は、各病棟にフィードバックされ更なる高い質の医療・介護サービスの改善に用いる。
講演

08.28 Fri

「メディシェフ」による地域連携型・健康食拡大の展開について

講師一般社団法人日本医食促進協会
代表理事竹内 佑騎 氏
学びのPOINT

①食事制限のある方が家族と一緒に楽しめる健康食フルコース「駿河湾レシピ」を開発
静岡市清水区でホテルを経営。地域総合病院からの糖尿病患者向け食事会の依頼をヒントに、地元食材を使用し、パスタ1皿よりもヘルシーなフルコース「駿河湾レシピ」を開発。患者の家族をターゲットに、祖父母の誕生会やお土産、冠婚葬祭などシーン別用途を提案。
②「メディシェフ」事業でノウハウを横展開
経営理念である、"ほからく"(=他の人を楽にさせる)の精神に基づき、世間の食事制限患者と家族を救うためノウハウをオープン化。医師・管理栄養士・調理師等専門家と共同で、メディシェフ育成メニューと資格制度を開発。
③外部連携でメディシェフ事業を拡大
飲食店・メーカー・旅行会社とのコラボや料理学校との提携、医療・健診機関、行政、健康経営企業・グルメサイト等と連携した販促で、健康食を「つくる」人と「選ぶ」人双方を増やす。

KPIメディシェフ×○○で健康食を
「つくる」人「選ぶ」人を増やす

「メディシェフ」のリリースから2年で有資格者1,000名を突破。2021年1月までに3,000名を目指し事業拡大を図る。
講演

08.28 Fri

ヘルスケア事業における埼京グループの成長戦略

講師埼京グループ 代表取締役社長関 勝 氏
学びのPOINT

①理念経営の実践
ヘルスケア事業=人を「笑顔」にする事業であり地域社会に貢献することを最上位概念として社内へ浸透させている。またそのシンボルがロゴとなる(成長・進化に合わせて3度変更)
②中期成長戦略のポイント
各事業の強化はもとより、重点はグループシナジーの発揮である。同グループでは「①卸・②小売・③メーカー・④物流」の4機能を保有し、①×③といった2グループの掛け算に留まらず①×②×③×④という掛け算の多さにある。複合掛け算を可能とするのがヘルスケアという1つの事業領域での事業展開にある。
③ヘルスケアにおける事業展開のポイント
・「利他の精神」を企業DNAレベルまで徹底
・「情報の量と質の確保」で総合的経営判断
・地域ビジネス故「ネットワークの構築」が重要
・グループ・事業を任せられる「人材育成」

KPIグループの持続的成長へのKPI=
中期シナジー目標の設定

同グループの強みは4機能の保有とエリアビジネス×全国ビジネスの総合化にある。
地域ビジネスとして卸(ジェネリック薬品)・小売(調剤薬局)・物流を保有。全国ビジネスとしてメーカー(OTC等ヘルスケア商材)を保有。シナジーとしての総合化がKFSといえる。