2021.02.17

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2021.01.21 Thu
2021.01.22 Fri

DOMAIN&FUNCTION

食品・フードサービス
成長戦略研究会

REPORT
日目

01.21 Thu

日本酒産業における既存の商習慣からの脱却

視察&講義平和酒造株式会社
代表取締役社長山本 典正 氏
学びのPOINT

(1)「価格」ではなく「価値」で勝負する
商品の価値を正しく伝えるため、地域一店制という売り方を採用。リピート獲得に繋げている。
(2)若手が活躍できる環境の整備
酒造メーカーならではの職人気質(教えない文化)が根付くなか、大卒新卒採用を継続している。若手であっても蔵人ひとりにつき一本のタンクを任せる責任醸造制を取ることで、一人前になるスピードを20年から3~5年に短縮。
(3)製造工程の仕組み化
責任醸造制を強化するため、製造工程をマニュアル化している。社内コミュニケーションパイプを多数用意し、若手の意見を受け入れる文化に変化。
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KPI「価値のイノベーション」
「個が立つ組織」で経常17%

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【今後の展望】
大卒新卒は毎年2,000名の応募から2~3名を採用。自社の成長に合わせてロングビジョンで採用している。平和酒造というプラットフォームで様々なことにチャレンジしたい、そのように思われる魅力あふれる企業を目指している。
日目

01.22 Fri

強みである家電という手段を活かし、数々の社会課題解決に貢献

講義パナソニック株式会社 アプライアンス社
事業開発センター ゲームチェンジャーカタパルト
真鍋 馨 氏
学びのPOINT

(1)環境変化への適応
①経験を基にした「規模・効率性」から「学習能力」を軸とした戦い方への変化
②コア領域からではなく、周辺領域(Edge)で変化を創り内部を変革
③過去の成功体験にとらわれず、常に学び続けることが必要(Learn to unlearn)
(2)ボーダレスな環境でイノベーション創出
①社外に新規事業創出のための合弁会社を設立。
②外部機関とも連携し、オープンイノベーションで新規事業を共創。
(3)食の未来と事業機会
①今後はロングテール領域が事業機会に
②モノから経験、そして関係性へ
③キーワードは「分散・ローカル、パーソナライズ」
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KPI社会課題解決企業として大手企業ならではの
既存の企業風土にとらわれず、
5年で3件を事業化

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【事業創出アプローチ】
①社内外で新しい事業アイデアを出し合い、議論する機会をつくる
②外部の反応、顧客の声を取り入れ、社外と一緒にビジネスモデルを磨き上げる
③新事業に投資できる仕組みを強化する
Voice 参加者の声
今の時代にマッチした事業であるが、創業者の精神を引き継いでいるのが素晴らしいと感じました。
食品メーカー 社長
プロトタイプを外部に公開し、外部機関や顧客とともに創り上げることが重要であると感じました。
食品メーカー 企画開発部
日目

01.22 Fri

大阪の高級納豆という世界観で、質の経営を追い求める

講義小金屋食品株式会社
代表取締役社長吉田 恵美子 氏
学びのPOINT

(1)高付加価値な商品の開発
①国産大豆にこだわった納豆と、即食や個食に特化した商品など、オンリーワン商品を開発。
②パッケージ改良、デザインリニューアルなど世界観を大切に、ブランド化を図る。
(2)チャネルの変革
①卸売から直売への変革。BARのような雰囲気の直売店をオープンし、顧客に高い価値を提供。
②プレスリリースでメディア露出も強化。
(3)幸循環経営に向けて
①1社依存70%から15%へ引き下げ。
②大阪で高級納豆というブルーオーシャンへの進出。
③クレドの共有を毎日実施。
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KPI商品の付加価値を高めて利益を追求し、
幸循環経営の実現

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【幸循環経営】
利益を残し黒字経営を継続することで、「正しい経営判断」「正しい成長」「正しい人財」「正しい還元」がうまく循環し、幸循環な経営を実現できる。
Voice 参加者の声
自社製品も地元以外での認知度が低いため、「新しいマーケットを創る」「ターゲットを絞る」という考え方がとても参考になりました。
食品メーカー 社長
卸売から直売への転換は大変参考になりました。こだわり商品のストーリーを伝える方法、ターゲット戦略の考え方は自社にも応用できると感じました。
食品メーカー 取締役