2022.03.30

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2022.03.03 Thu
2022.03.04 Fri

DOMAIN&FUNCTION

教育・学習ビジネス研究会

REPORT
日目

03.03 Thu

地域を核とした学校経営、学校を核とした地域経営

講義隠岐島前高等学校
学校経営補佐官大野 佳祐 氏
学びのPOINT

1.地域を核とした学校経営
隠岐島前高校は、全国から「島留学」という"魅力化プロジェクト"を2009年から開始し、直近では生徒数・クラス数が倍増している。
カリキュラムにある、PBL(Project-Based Learning)が特徴的である。PBLとは、学習「知識・技能習得」と行動「課題解決・実践」を結び付け、結果的に地域づくりと人づくりのサイクルを循環し続ける仕組みとなっている。
島前地域外から入学した生徒は、島前地域の課題に直接触れる課題解決型の授業によって、体験的に自立の機会を学ぶことができる。島前地域内の生徒も改めて地元の魅力を再認識できる学びとなっている。
2.学校を核とした地域経営
理想は、卒業した生徒が地域に還ってくることであり、その必要な要素は人材支援と事業投資の2点である。
大野氏はふるさと納税を活用して未来共創基金に投資できる仕組みを構築し、次に人材確保のため「大人の島留学」に着手。地域おこしインターン制度を活用し、大学生や若者を対象としたお試し就労移住を企画し計画を実行することで、若者の魅力的且つ持続可能な仕事への就労を支援している。
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重要な研究ポイントビジョンと志を周囲と共有し、
魅力的で持続可能な地域をつくるため、
"社会に開かれた学校"という
イノベーションを実現

学力格差が大きい風土の中で、各生徒の目的個別最適化を丁寧に浸透している点が参考になった。

学校関係 経営者
幹部含めた人材募集について、待遇面ではなく、ビジョンの高さという考えが参考になった。

学校関係 経営者
日本の多様性を支えているのは、東京だけではなく、地域や各自治体だと考える。ありたい姿を「なんとかして」実現する"ビジョンと志"があれば助けてくれる人は現れる。
日目

03.03 Thu

松江高専における女性研究者養成の取組み

講義松江工業高等専門学校
環境・建設工学科 博士周藤 将司 氏
学びのPOINT

松江高専は連携機関と協力しながらダイバーシティ環境整備推進と同時に、次代を担う理工系女性人材の育成および地域における工学系企業の女性活躍推進のために、継続的な工学系女性・若手人材の育成と継続的な輩出を実行している。
1.女性研究者養成のための環境整備
教員,職員,学生の女性比率目標を40%以上に設定し、具体的なアクションプランを策定・実行している。
①ダイバーシティ研究環境の整備強化、②女性教員の積極採用と上位職登用、③女性研究者の裾野拡大、④女性研究リーダー育成、である。留意点は、実現可能性を考慮した目標設定を行い、学校全体での意識共有のため、学科別目標設定し特定の学科に偏らない体制としている。
2.目標達成のためのアクションプラン
学生に"多様性"に関する意識醸成・意識改革のため、インターンシップやキャリア指導の一環として、「男女共同参画」「ダイバーシティ」「ワークライフバランス」や研究者のキャリアを紹介している。また、島根県の高い女性有業率という土台を活かして、①情報収集や情報発信、②女性研究者に対する意識改革と定着を今後の取組み事項に挙げており、更に取組みを加速させている。
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重要な研究ポイント「女性活躍」+「男女共同参画」取組みから
「ダイバーシティ&インクルージョン」へ進化

全国的に先進的な取組みを実現できているのは、"将来の目標設定"と"見える化"であり、寄り添う気持ちは企業経営にとっても参考になった。

建築事業 経営者
様々な課題を解決し、女性活躍に向けた環境整備を行い、ひいては学校経営に関わる取組みが参考になった。

学校関係 経営者
クロスアポイントメント制度など、現在の在職女性研究者と在籍学生に対する意欲醸成や具体的なアクションプランを実行することで定着を図っている
日目

03.04 Fri

心の教育こそが子供の"脳力"を引き出す

講義株式会社しちだ・教育研究所
代表取締役社長七田 厚 氏
学びのPOINT

1.七田式教育「創業からの想い」
(1)創業者の想いの発端は「人の脳力は先天性か後天性なのか」という疑問から始まり、「子どもの隠された能力や見えない能力を伸ばしたい・引き出したい」という理念から始まり、1972年に出版された書籍「0歳教育」を皮切りに世に伝えていった。現在は「知・徳・体」+食(食育)を大切にした事業を展開している。
2.事業の海外展開
七田式教育は台湾出店から始まり、現在は海外17の国と地域に広がり、中国では100店舗以上の展開に成功している。評価を受けている理由は「知能を育てるだけなく"心"を育てるメソッド」であること。また出店契約は江津本社での研修を経て締結する仕組みを構築しており、グループガバナンスが徹底されている。
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重要な研究ポイント認めて褒めて愛して育てる
「心の教育」によって
「自ら学ぶ子」を育てる教育メソッド

絵本の読み聞かせをすることで子どもに対する早期教育の重要性とプレッシャーを感じる親に対するケア方法も参考となった。

学校関係 経営者
「子育ては親と子が一緒に過ごす時間を増やすこと」であり、子どもに「これだけは誰にも負けない」自信を育てるという考えが社員育成に参考となった。

企業 経営者
心の教育の実践として、児童書ではなく、「絵本」の読み聞かせがある。絵本の読み聞かせは驚くべき効果がある。絵本の読み聞かせは、将来"本を活用して生きる能力"を身につけるための土台となる。
NEXT TIME

第4回は、5月26日、5月27日の福岡開催です!!